小西正則

小西 正則

小西 正則（こにし まさのり、1980年5月6日 - ）は、京都市上京区出身の元野球選手（投手）です。社会人野球の硬式野球クラブである東海REXに所属していました。日本女子プロ野球機構（JWBL）のウエストフローラに所属した小西美加は実妹にあたります。2006年には兄妹揃って野球日本代表に選出され、史上初の兄妹野球日本代表として大きな注目を集めました。

来歴

大学時代

北嵯峨高校を経て、1999年に当時東都大学野球連盟1部に所属していた専修大学に入学しました。1年春季リーグ戦では開幕カードの先発を任されるなど、将来を期待される存在でしたが、大学がこの春季リーグ戦限りで2部に降格したことや、自身も肩を痛めるなど、苦しい時期を過ごしました。それでも、主にリリーフ投手として、同級生でエース格であった江草仁貴（後にプロ入り）らと共に投手陣の一角を担い、チームを支えました。そして、4年時の春季リーグ戦では、大学の7期ぶりとなる1部復帰に貢献しました。

社会人野球での活躍

大学卒業後、広域複合企業チームとして新たなスタートを切ったばかりの硬式野球クラブ、東海REXに入部しました。しかし、2004年には肘を故障し、その後の約2年間は本格的な投球練習が難しい状態が続きました。故障が回復し、野球人生の岐路として引退覚悟で臨んだ2006年に復調を見せ、エースとしてチームを牽引する活躍を見せました。

第77回都市対抗野球大会の東海地区予選では、敗者復活トーナメント1回戦で、過去の本大会優勝経験もある強豪・王子製紙を相手に完投勝利を収めました。続くヤマハとの敗者復活代表決定戦にも先発登板しましたが、チームは僅差で敗れ、本大会出場はなりませんでした。しかし、この予選での活躍が高く評価され、ヤマハの補強選手として本大会への出場権を得ました。

都市対抗本大会では、補強選手ながら1回戦、2回戦でそれぞれ勝利投手となるなど鮮烈な印象を残しました。チームは準々決勝で敗れたものの、小西自身は全3試合に登板し、防御率0.93という優れた成績を収め、この年の投手部門の大会優秀選手に選出されました。

日本代表選出

さらに同年11月には、キューバで開催された第16回IBAFインターコンチネンタルカップの野球日本代表にも選出されました。同年夏に妹の小西美加も、台湾で行われた第2回IBAF女子ワールドカップの女子野球日本代表に選ばれており、これにより史上初の兄妹揃っての野球日本代表という快挙が実現し、大きな話題となりました。インターコンチネンタルカップ本大会では、予選リーグ2試合に登板し1勝をマークしました。

引退後

2008年シーズン終了後、東海REXを退部し現役生活に終止符を打ちました。第一線から退いた後も、草野球の試合に出場したり、シーズンオフにはプロ野球選手となった妹・美加の練習相手を務めるなど、野球との関わりを持ち続けています。

兄妹対決

2012年12月に、東日本大震災復興支援として開催された「プロ野球昭和55年会」と「女子プロ野球選抜」によるチャリティーマッチに、ゲストとして参加しました。小西氏は同じ1980年度生まれの選手たちとの親交があったことから、昭和55年会チームの一員として出場。この特別な機会に、女子プロ選抜として出場した妹・美加との、公式戦ではないものの記録に残る直接対決が実現しました。

兄が投げるボールに対し打席に立った美加は四球を選び、妹が投げるボールに対し打席に立った正則は2打数1安打を放つなど、直接対決の記録としては美加が一歩リードする形となりました。しかし、試合本編においては、正則が決勝点となる勝ち越しホームランを放つ活躍を見せ、昭和55年会チームが勝利を収めています。

日本代表キャリア

第16回IBAFインターコンチネンタルカップ日本代表

表彰歴

第77回都市対抗野球大会優秀選手（投手部門）

関連人物

* 小西美加

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