小野田町枝

小野田町枝（おのだ まちえ、1937年 - ）は、日本の社会活動家であり、（財）小野田自然塾の理事、小野田牧場の共同経営者、そして日本女性の会の会長を務めました。彼女は、夫である小野田寛郎との共同生活や社会活動を通じて、多岐にわたる分野で貢献しました。

生い立ちと経歴

茨城県出身の小野田町枝は、千葉県立佐原女子高等学校を卒業後、日産自動車、トーメン、ブリヂストンといった企業に勤務しました。その後、保険代理店を経営する傍ら、上智大学で聴講生として心理学を学びました。この幅広い経験が、彼女の後の社会活動に大きな影響を与えたと考えられます。

小野田寛郎との結婚とブラジルでの活動

1976年、小野田町枝は、戦後長らくルバング島でゲリラ戦を続けていた小野田寛郎と結婚しました。結婚後、二人はブラジルへ移住し、牧場を開拓しました。また、現地で日本語学校を創設し、日本人子弟への教育にも力を注ぎました。ブラジルでの生活は、彼女にとって新たな挑戦であり、社会貢献の場となりました。

日本女性の会会長としての活動

2006年、小野田町枝は、安西愛子の後任として日本会議の女性組織である日本女性の会の会長に就任しました。この組織を通じて、日本の伝統文化や家族の価値を重視する活動を展開しました。彼女のリーダーシップのもと、日本女性の会は、社会における女性の役割や地位向上に関する議論を活発化させました。

発言と主張

小野田町枝は、特に若い世代に向けて、働くことの重要性を訴えました。「生き方に迷ったり、袋小路に入ってしまったと感じたら額に汗して仕事をしてみて。必ず心は軽くなります。今の日本には若い人の仕事はたくさんある。どんな仕事でも、きっとあなたの血となり肉となる。理屈じゃなく、人を支えてくれます」と語り、働くことの意義を強調しました。また、選択的夫婦別姓制度の導入には反対の立場をとっていました。

著書

小野田町枝は、夫である小野田寛郎とのブラジルでの生活を綴った著書『私は戦友になれたかしら―小野田寛郎とブラジルに命をかけた30年』を2002年に出版しました。この本は、二人の絆やブラジルでの奮闘を描いた感動的な作品として、多くの読者に感銘を与えました。

まとめ

小野田町枝は、企業での勤務、ブラジルでの牧場経営と日本語教育、そして日本女性の会会長としての活動を通じて、社会に多大な貢献をしました。彼女の言葉や行動は、多くの人々に勇気と希望を与え、社会における女性の役割を再考するきっかけとなりました。

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