少女少年0話

「少女少年0話」について

「少女少年0話」は、日本のマンガ家やぶうち優によって創作された女装テーマの作品です。この作品は、1990年に発表され、漫画同人誌『MemoryMaker Vol.2』に掲載されました。その後、2006年に商業間の『やぶうち優ファンBOOK やぶうち優の♀♂（おんなのこ おとこのこ）なお話』に収録されました。このタイトルの「0話」は、初めて出版される際に後から付けられたもので、オリジナルの発表時には無かったものです。

この作品は、1997年に連載された『少女少年I』の原型とされており、ストーリーや設定が非常に似通っています。やぶうちは、この作品を持ってプロとしてのキャリアをスタートさせることを計画していましたが、彼女の大学受験が影響し、9年間にわたりお蔵入りとなっていました。

物語の背景

「少女少年0話」の発表当初、やぶうちは中学2年生のときにプロデビューを果たしました。この作品の構想は、彼女が大学受験の最中にスタートしましたが、受験に失敗したことで、やぶうちは1年間の浪人生活を送ることになりました。その期間に、当時の少女漫画雑誌「ちゃお」での方針変更が起こり、男の子が主人公のストーリーが許可されなくなりました。このような流れで長らく「少女少年」の構想が実現せず、暖めていたアイデアが舞台に上がることはありませんでした。

『少女少年0話』と『少女少年I』では、主人公やヒロインの学年が異なります。前者は中学2年生、後者は小学6年生となっており、登場人物たちの年齢設定が異なるため、ストーリー展開に影響を与えています。また、本作に登場する亀山はプロの芸能人ではなく、アマチュアバンドの一員として描かれています。さらに、登場人物の大山千里は、自身が「女装が趣味」とするキャラクターであり、文化祭での女装姿で「ミス一中」に選ばれる展開が見どころです。

登場人物の紹介

大山千里（小川ちさと）

• - 中学2年B組に在籍する14歳の男子。
• - 女装が趣味で、自称スポーツ万能。
• - 中学校の文化祭では女装をしてミスコンに出場し、スカウトを受けてアイドルデビュー。作品内では彼の美貌や歌唱力が話題となっています。

鶴村

• - 大山千里のクラスメートの女子で、小川ちさとの正体には気づいていない。
• - アイドルには興味が無いが、彼女だけは特別に好意を持っている。

清水みるく

• - アイドルキャラクターで、大山千里の正体を知られていますが、内気な性格から秘密を保持しています。

亀山

• - 大山千里のクラスメートで、アマチュアバンドのメンバー。
• - 自らのバンドを文化祭に呼ぶため、ストーリーに重要な役割を果たす。

曲（まがり）

• - サングラスをかけた芸能プロ所属のキャラクター。
• - 大山千里をスカウトし、彼をアイドルに仕立て上げるきっかけを作る。

このように、「少女少年0話」はやぶうち優の独創的なアイデアをもとに、女装というテーマを巧みに扱った作品です。本作は、その後の『少女少年I』へとつながる重要な一歩であり、初期の段階でのキャラクターたちの魅力を余すところなく表現しています。

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