少年 (雑誌)

『少年』の概要

『少年』（しょうねん）は、光文社が発行した月刊漫画雑誌で、1946年11月に創刊されました。その後、1968年3月号をもって休刊となります。

創刊からの流れ

当初、『少年』は戦前の『少年倶楽部』などの影響を受けた内容で、A5判サイズの読物を中心に展開されていました。特に、江戸川乱歩による「少年探偵団シリーズ」が人気で、名探偵・明智小五郎とその助手である小林少年の冒険が多くの読者に支持されました。
しかし、後発の少年[[漫画]]雑誌として登場した『少年画報』や『冒険王』、『おもしろブック』などが、漫画や絵物語に力を入れることで急成長を遂げると、同誌も方向転換を余儀なくされました。
1952年には手塚治虫の『鉄腕アトム』が連載開始となり、1954年からは雑誌のサイズがB5判に拡大されました。

成長期の人気作品

昭和30年代に入ると、更なる人気を博する漫画が登場しました。特に横山光輝の『鉄人28号』や堀江卓の『矢車剣之助』などといった作品が連載され、同時期の後半には白土三平の『サスケ』、関谷ひさしの『ストップ!にいちゃん』、藤子不二雄A（当時のペンネーム）による『忍者ハットリくん』が次々と生まれました。これらのヒットにより、『少年』は少年[[漫画]]雑誌の中でのトップを『少年画報』から奪い取ります。

また、付録にも力を入れ、別冊付録として小冊子やさまざまなおまけが読者に提供されました。これにより、多くの読者を引き寄せ、一世を風靡した月刊誌となったのです。

売上の減少と休刊

しかし、昭和40年代になると、テレビの普及や少年週刊誌の台頭によって、『少年』の売上は低迷し始めました。多くの月刊誌が同様の運命を辿った中で、残念ながら1968年3月号をもって休刊となることが決定しました。

復刻版の刊行

このように長い歴史を持つ『少年』ですが、光文社文庫からは『「少年」傑作集』というシリーズが刊行され、掲載作品の一部を抜粋した書籍が発売されています。この傑作集には漫画や絵物語、さらには当時の本文広告も掲載され、全6巻からなります。

• - 第1巻: 鉄腕アトムほか (1989年8月)
• - 第2巻: 鉄人28号ほか (1989年10月)
• - 第3巻: ストップ!にいちゃんほか (1989年11月)
• - 第4巻: 矢車剣之助ほか (1989年12月)
• - 第5巻: 忍者ハットリくんほか (1990年1月)
• - 小説・絵物語篇 (1990年6月)

まとめ

『少年』は、戦後日本の少年[[漫画]]文化を代表する雑誌の一つであり、その歴史の中で数々の名作を輩出してきました。創刊から休刊までの間に多くのファンを魅了したその足跡は、今なお多くの人々によって語り継がれています。

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