少年タカトシ

『少年タカトシ』：自由奔放な笑いの冒険

2009年、BSジャパンで放送されたバラエティ番組『少年タカトシ』は、お笑いコンビ・タカアンドトシが中心となり、彼らが提案した企画を自由に展開する、型破りなロケ番組でした。事前連絡なしの番組開始や、予算不足を理由にした自腹ロケなど、予測不能な展開が番組の魅力の一つでした。

タカアンドトシと個性豊かな仲間たち

番組には、タカアンドトシに加え、テレビ東京アナウンサーの繁田美貴、そしてタカが自ら結成した「タカ軍団」の面々がレギュラーとして出演しました。タカ軍団には、昼メシくん、おにぎり、グリーンランド、初恋タロー高森、ツーナッカン中本、ハンマミーヤ一木、ゆったり感江崎といった個性豊かな芸人たちが名を連ね、回によって出演メンバーが変わり、番組に彩りを添えました。さらに、インポッシブルやレイザーラモンRGといった人気芸人も出演し、番組を盛り上げました。特にレイザーラモンRGは、タカ軍団オーディションで一次審査は落選したものの、最終審査会場に乱入し、見事合格という波乱を巻き起こしました。

途中から、おたこぷーもタカ軍団に加入。メンバー間の掛け合い、そしてタカアンドトシとの絶妙なバランスが、番組全体に独特の雰囲気を作り出していました。中には、ゆったり感江崎のように、人気が出てしまったがために出演回数が限られてしまったメンバーもいました。

多彩な企画と自由なスタイル

番組の主な企画は、タカトシやタカ軍団メンバーが自由に散策するロケ企画でした。入場料などの経費は出演者持ちということも多く、彼らの自由な発想と行動力、そして時に見せる経済観念のなさが笑いを誘いました。

また、番組の制作費や知名度向上を目指し、番組グッズやCM、公式サイトコンテンツの企画・制作を行う企画もありました。CM制作時には視聴者投票が行われるなど、視聴者参加型の企画も展開されました。

さらに、ルミネtheよしもとで行われた『少年タカトシライブ』の模様を放送するなど、ライブイベントの様子も伝えられました。このライブでは、タカ軍団に対抗する「トシ軍団」がNON STYLEやオリエンタルラジオをメンバーに迎え結成されるという、番組らしいサプライズもありました。

意外なハプニングと番組の終わり

番組放送中には、様々なハプニングや出来事が起こりました。タカが『お試しかっ!』収録中の負傷の影響で車椅子でロケに参加した回や、ギネス世界記録博物館でタイガー・ウッズの人形にモザイクがかかった回など、番組の自由奔放さを象徴する出来事が数多くありました。

2009年9月26日、番組は突如として最終回を迎えました。半年後の復活を示唆する発言もありましたが、結局実現せず、多くの視聴者に惜しまれつつ幕を閉じました。しかし、その自由奔放なスタイルと個性豊かな出演者、そして予測不能な展開は、多くの視聴者の記憶に深く刻まれました。

4:3放送とDVD

BSデジタル放送でありながら、番組は4:3の標準画質で放送されました。「Take it easy,TAKA and TOSHI」と書かれたサイドパネルが、その特徴的な放送スタイルを際立たせていました。CMは16:9に引き伸ばされて放送されました。

2009年11月18日には、番組のDVDが発売されました。DVDのパッケージには、なんと繁田アナがタカ軍団のメンバーとして記載されているという、面白いエピソードも残っています。

『少年タカトシ』は、タカアンドトシの自由な発想と、個性豊かな出演者たちの化学反応によって生まれた、唯一無二のバラエティ番組でした。その自由奔放で予測不可能な展開は、今もなお多くの視聴者の記憶に強く残っていることでしょう。

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