少弐資時

少弐資時（しょうに すけとき）

少弐資時は、鎌倉時代中期の武将であり、少弐氏の一族として歴史に名を刻みました。父は少弐経資、壱岐国守護代という要職も務めました。

生涯

文永11年（1274年）の文永の役において、資時はわずか12歳という若さで初陣を飾ります。叔父である少弐景資に従い、元軍との激戦を経験しました。そして弘安4年（1281年）の弘安の役では、祖父・資能や父・経資と共に日本軍を率い、壱岐島に侵攻した元軍（東路軍）を迎え撃ちました。

この壱岐島の戦いにおいて、日本軍は奮闘しましたが、資時は19歳という若さで戦死を遂げました。彼の死は、少弐氏にとって大きな痛手であり、同時にその勇猛さを伝えるものとなりました。

壱岐島での戦いで敗れた東路軍は、壱岐を放棄し平戸島へと移動しました。その後、叔父である景資が鷹島で元軍を殲滅し、日本の防衛に大きく貢献しました。

大正4年（1915年）11月10日、資時の功績を称え、従四位の位階が追贈されました。

現在、資時は壱岐神社・壱岐護國神社（壱岐市芦辺町）の祭神として祀られています。また、隣接する少弐公園には、「ショウニイさま」と呼ばれていた少弐資時の石積みの墓があり、地元の人々から敬愛されています。

関連史跡

少弐資時の墓は、壱岐市芦辺町瀬戸浦に位置し、壱岐神社そばにあります。墓の周辺は「少弐公園」として整備されており、弘安の役の古戦場を示す碑や、当時の日本船のものと思われる碇石、そして、敵襲を知らせるための防人の狼煙台が設置されています。これらの史跡は、当時の激戦の様子を今に伝える貴重な遺産となっています。

少弐資時の墓（壱岐市芦辺町瀬戸浦）

船匿城(ふなかくしじょう)

詳細不明

その他

1997年（平成9年）には、彫刻家の小金丸幾久によって制作された馬に乗る「少弐資時公像」が、元寇720年を記念して芦辺港フェリーターミナル前に建立されました。この像は、壱岐を訪れる人々に、資時の勇姿を伝えています。

脚注

「壱岐の風土と歴史」中上史行（自費出版）1995年初版、2002年第2版
『尊卑分脈』

関連項目

鷹島 (長崎県)
少弐景資

外部リンク

少弐資時の墓の旅行
* 壱岐神社・壱岐護国神社

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