少林寺流空手道錬心舘

少林寺流空手道錬心舘について

少林寺流空手道錬心舘（しょうりんじりゅうからてどうれんしんかん）は、鹿児島県に拠点を置く空手の流派であり、主に伝統派のスタイルに分類されます。この流派は1955年に設立され、その後国内外で多くの支部を持つに至りました。少林寺流や錬心舘としての略称も使われています。

設立の背景

少林寺流の名称は、1955年に沖縄の武道家たちの合意により決定され、空手の源流が中国少林寺にあることに由来しています。その年、初代宗家の保勇が鹿児島市に「少林寺流空手研究会錬心館」を設立したのが中心的な出来事となります。設立当初から、錬心舘は空手道の研究と普及を目指し、特に他流派との交流を重要視してきました。

国際的な活動も評価され、初代宗家は貧困国へ訪問し、空手の指導と学校建設の社会貢献活動を行いました。創立以来、流派は一貫して伝統の尊重と新しい技術の導入を両立させてきました。

歴史的な出来事

1959年には、熊本県で開催された九州空手道選手権大会に初めて参加し、団体戦で優勝を果たしました。また、1960年には沖縄を訪れ、その地域の空手界との連携も深めました。特筆すべきは、1965年に初代宗家が中国の武道界を訪問し、交流を行ったことです。この訪問は日本と中国の武道の関係を深める重要な一歩でした。

現代の進展

2000年には、初代宗家の死後、二代宗家として保巌が就任。その後も国内外での大会活動を継続し、国際親善大会を鹿児島で開催するなど、流派の発展に尽力してきました。しかし、後半の2020年には新型コロナウイルスの影響で活動が一時的に自粛を余儀なくされました。

2023年には、主要な法人との分離を実行し、新たな道へ進むことを決定しました。これにより、錬心舘は独自の経路を確立し、さらなる発展を目指して活動を続けています。

錬心舘の組手スタイルと教育理念

錬心舘では、他の空手流派に見られる「型」という用語ではなく、独自に「型」と呼称します。教えられる型は少林寺流正流七法など多岐にわたり、技術の深化が図られています。試合形式は型試合と組手に分かれていますが、組手では安全性が重視され、防具を着用して行います。これは、武道の精神に基づく自他を傷つけない理念の一部です。

また、昇級や昇段の際に与えられる色帯と級段位についても、流派の指針に則り体系的に模範化されており、教育面でも充実した内容を誇っています。

そのため、錬心舘は単なる武道の技術を習得する場ではなく、精神的成長をも促す場としての役割も大切にされています。

結論

少林寺流空手道錬心舘は、深い歴史と共に、伝統を継承しながら新たな挑戦をし続ける魅力的な流派です。多くの支部を広げ、国内外での活動を通じてその理念を広める努力が続いており、今後のさらなる発展が期待されます。

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