尾山基

尾山 基（おやま もとい）について

尾山基は、1951年2月2日に生まれた日本の実業家で、主にスポーツ用品業界において重要な役割を果たしています。彼はアシックスの代表取締役社長や会長、さらには世界スポーツ用品工業連盟の会長など、多くの要職を歴任しています。

人物と経歴

石川県白山市の出身で、尾山は材木商の家系に生まれ育ちました。彼は石川県立金沢泉丘高等学校を卒業後、1974年に大阪市立大学の商学部を修了します。大学卒業後、日商岩井に入社し、この時期に彼のキャリアは大きく成長しました。特に、日商岩井時代には、ブルーリボンスポーツ（後のナイキ）の日本法人であるナイキジャパンの設立に携わったことが特筆されます。

その後、1980年にナイキジャパンの創業にかかわった後、1982年にはアシックスに入社します。アシックスでは、ウォーキング事業部のマーケティング部長やウォーキング事業部長を経て、2004年には取締役マーケティング統括部長に昇格しました。2007年には常務取締役に就任し、2008年からは代表取締役社長としてアシックスの経営を先導します。

アシックスでの足跡

尾山は2011年にアシックスのCEOに就任し、アメリカやヨーロッパにおける売り上げの向上に貢献しました。また、同年には世界スポーツ用品工業連盟の会長、神戸経済同友会の代表幹事も務め、その影響力をさらに広げました。2014年には有恒会会長に就任し、オランダ王国からオラニエ・ナッソー勲章Officer章を受章するなど、国際的な認知も受けています。

その後、2016年には神戸商工会議所の副会頭に就任し、2018年にはアシックスの会長CEOに昇格します。また、日本スポーツ産業学会の会長や日本スポーツ用品工業協会の副会長も経験し、その多岐にわたる業務を通じて日本のスポーツ用品業界をリードしました。

支援活動とその後の動き

2020年2月には再び世界スポーツ用品工業連盟の会長に選出され、2023年までその職務を果たしました。2022年には旭日中綬章を受章し、2024年にはアシックスの会長を退任。3月には取締役の職も辞し、シニアアドバイザーとして新たな役割に就きます。その活動だけでなく、2021年の兵庫県知事選挙では、当選した斎藤元彦を支援する後援会組織「ひょうごを前に進める会」の代表世話人を務めましたが、2024年9月に辞任を発表しました。尾山は県庁の内部告発問題に関しても言及し、知事の対応に対して批判的なコメントを発表しています。

メディアへの出演

尾山は、テレビ東京の「日経スペシャル カンブリア宮殿」に出演し、アシックスの技術力や戦略について語りました。この番組は、アシックスがナイキやアディダスといった海外巨大企業に挑む姿勢を取り上げ、多くの視聴者にインスピレーションを与えました。

尾山基氏は、その多忙な経歴を通じて、日本そして世界のスポーツ用品界において大きな影響を与えてきました。今後もその動向から目が離せません。

もう一度検索