尾形克彦

尾形 克彦（おがた かつひこ）について

尾形克彦は、1925年1月6日に東京で生まれた日本の工学者であり、特にアメリカ合衆国での活動が評価されています。彼の専門は制御工学であり、長年にわたってミネソタ大学機械工学部で教鞭を執ってきました。彼は制御工学の教科書を数多く英語で執筆し、その内容は多くの言語に翻訳されています。さらに、日本語で書かれた著書も存在し、さまざまなオーディエンスに向けた教育に貢献しています。

経歴

尾形克彦は、1947年に東京大学第二工学部機械工学科を卒業しました。その後、科学研究所で助手としてのキャリアをスタートし、技師としても日本鋼管に勤務しました。この時期、日本における工学研究の基盤を固めていったのです。

1951年にはアメリカに渡った尾形は、1952年にイリノイ大学で修士号（MS）を取得し、その後、カリフォルニア大学バークレー校で1956年に博士号（Ph.D.）を取得しました。この大学での学びが、彼の後の研究や著作に大いに影響を与えました。しかし、渡米後も彼は日本鋼管川崎製鉄所に籍をおき続けていました。

1956年にはミネソタ大学機械工学部に助教授として着任し、その後準教授を経て、1961年に教授に昇進しました。その間の1960年から1968年には、横浜国立大学工学部電気工学科の教授も兼任していました。彼の多忙な経歴は、彼自身の専門知識を深める一助となり、特に制御工学の教育において重要な役割を果たしました。

引退後、尾形はミネソタ大学機械工学部の名誉教授として名を残しています。彼の影響力は、教育機関を越えて広がり、次世代の工学者たちに大きなインスピレーションを与えています。

おもな著書

尾形克彦は、多くの著書を著し、その中には制御工学に関する基本的な理論から実践的な手法までが含まれています。以下は彼の主な著書です：

• - State Space Analysis of Control Systems, Prentice Hall, 1967
• - 現代制御理論－状態空間制御編－, 宮里義彦 訳、大島康次郎 監修、新技術開発センター、1986
• - Modern Control Engineering, Prentice Hall, 1970
• - ダイナミックプログラミング, 培風館、1973
• - System Dynamics, Prentice Hall, 1978
• - Discrete-Time Control Systems, Prentice Hall, 1986
• - 最新の現代制御理論の実際, 新技術開発センター、1986
• - Solving Control Engineering Problems With Matlab, Prentice Hall, 1993
• - 現代制御工学, 新技術開発センター、1994
• - MATLAB for Control Engineers, Prentice Hall, 2008
• - 制御のためのMATLAB, 石川潤 訳、東京電機大学出版局、2010

編著書

• - MATLABによる制御工学問題の解法, 新技術開発センター、1997
• - MATLABによる線形制御システムの設計, 新技術開発センター、1997

尾形克彦は、制御工学の教育と研究に多大な貢献を果たし、その業績は今後の世代にも受け継がれていくことでしょう。

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