屍喰らいの冒険メシ

『屍喰らいの冒険メシ』は、2022年1月27日に日本一ソフトウェアから発売されたPlayStation 4|PlayStation_4・Nintendo Switch用ゲームソフトです。ダンジョン探索シミュレーションRPGとして、独特な世界観とゲームシステムが特徴となっています。

物語の舞台と概要

物語は、新人冒険者の登竜門として知られるダンジョン「封印の地」で遭難した冒険者たちが、生き残るためにダンジョンに生息する生物を食べたり、時には敵に食べさせたりしながら、地上を目指す姿を描いています。プレイヤーは、空腹や疲労といった要素を考慮しながら、戦略的に行動する必要があります。

開発の経緯

本作は、ディレクターの早矢仕昇平氏が、当時の日本一ソフトウェア社長である新川宗平氏から新作シミュレーションRPGの企画を依頼されたことがきっかけで開発が始まりました。早矢仕氏は、『魔界戦記ディスガイア』シリーズや『ファントム』シリーズといった従来の自社タイトルとは異なる、新しいシミュレーションRPGを構想。サバイバル要素とシミュレーションRPGを組み合わせるというアイデアに至りました。

当初は「アンダーイーター」という仮題で開発が進められていましたが、他社の作品との類似性を考慮し、「屍喰らいの冒険メシ」というタイトルに変更されました。開発チームは、早矢仕氏のチームに所属する10名を中心とし、サポートメンバーを含めると総勢20名弱で構成されました。

ゲームシステムの特長

本作のコンセプトの一つに、「いつ、どこで、誰に、何を食べさせるかを選ぶ戦略性」があります。このコンセプトに基づき、食材をアイテムとして扱うシステムが構築されました。例えば、倒したモンスターの死骸は、直接食べるだけでなく、拠点で調理したり、敵に食べさせたりすることも可能です。それぞれの選択肢には、メリットとデメリットが用意されており、プレイヤーは状況に応じて最適な判断を下す必要があります。

初期の段階では、作中に登場する料理はすべてゲテモノとして想定されていました。そのため、ゲーム内には実際にまずい料理や見た目の悪い料理が登場しますが、これは初期のコンセプトの名残です。また、虫などが苦手なプレイヤーのために、表現を緩和する機能も搭載されています。

音楽について

音楽は、『MAD RAT DEAD』などを手掛けた高須和也氏が担当しました。フィールドの情景を伝えやすくするため、フィールド開始時のジングルにはワールドミュージックの要素が取り入れられています。また、戦闘曲はロック調で、かっこよさを重視しつつも、「かわいいキャラクター×サバイバル」というテーマに合わせて、どこか柔らかさを感じられるように工夫されています。

『屍喰らいの冒険メシ』は、独特な世界観と戦略的なゲームシステム、そして魅力的な音楽が融合した、新しい形のシミュレーションRPGです。サバイバル要素を取り入れた斬新なゲーム体験を、ぜひお楽しみください。

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