山下歩

山下 歩

山下 歩（ヤマシタ アユム）は、1992年8月22日生まれの日本のミュージシャンおよびビデオグラファーです。鳥取県鳥取市出身。青山学院大学英米文学科を卒業後、主にYouTubeをはじめとする各種ソーシャルネットワーキングサービス（SNS）を活動の舞台としています。作詞作曲、訳詞、編曲といった楽曲制作に加え、映像作品の制作も手掛けるなど、その活動は多岐にわたります。

人物と活動スタイル

山下氏はインターネットメディアの特性を活かし、人々の関心を引きつける話題性の高いコンテンツを継続的に生み出し、発信しています。様々なSNSプラットフォームを積極的に活用する背景には、「人との繋がりを大切にしたい」という強い思いがあります。動画を通じて、特に若い世代の視聴者に向けて自身のメッセージを届けています。

そのユニークな発想とユーモア感覚は、多くの視聴者の支持を集めています。例えば、マクドナルドのドライブスルーでギターを弾きながら注文する様子を捉えた動画や、自身の顎を擬人化して歌わせる「あご人間」と名付けられた動画シリーズなどは、大きな話題を呼びました。また、音楽活動においても、邦楽・洋楽を問わず幅広いジャンルの楽曲をカバーする動画は人気コンテンツの一つです。複数の曲を繋ぎ合わせたメドレーや、邦楽と洋楽を組み合わせたマッシュアップなども手掛けています。

特に、オリジナル楽曲『田舎の唄』は大きな成功を収めました。Facebook上での再生回数は200万回を超え、Twitterでも8万回以上のリツイートを記録するなど、SNSを中心に爆発的に拡散しました。この楽曲のヒットはメディアでも広く取り上げられ、山下歩の名をより一層知らしめるきっかけとなりました。他にも、その時々の流行語を歌詞に取り入れて楽曲にしたり、結婚式で子供たちと一緒に作詞作曲した歌をサプライズで披露したりと、常に新しい、あるいは心温まる企画にも挑戦しています。自身の「やりたい」と思ったことを言葉にするだけでなく、実際に行動に移し、その過程や成果を積極的に発信し続ける「有言実行」の姿勢は、彼の活動を支える大きな特徴と言えます。

来歴

山下氏のキャリアは、学生時代からその萌芽を見せています。高校2年次に単身オーストラリアへ交換留学を経験し、見聞を広げました。帰国後、2010年8月には若手アーティストの登竜門として知られる「閃光ライオット2010」に出場し、ファイナリストに選出され「川口春奈賞」を受賞しています。同年11月には「歌のあるガムプロジェクト2010」のファイナルにも出場するなど、早くから音楽の才能を発揮しました。

2011年4月、青山学院大学に入学。大学在学中の2013年7月頃から、FacebookやYouTubeを中心に自身のミュージックビデオ制作を開始し、インターネット上での活動を本格化させます。2014年7月には、前述のマクドナルドのドライブスルーでの動画がネット上で話題となり、注目度が高まりました。同年11月には、テイラー・スイフトのヒット曲「We Are Never Ever Getting Back Together」を日本語でカバーした動画も反響を呼びました。

2015年7月には、キャリアにおける代表作となるオリジナル楽曲『田舎の唄』を公開し、大きなブレイクを果たしました。同年10月には、女性ボーカルグループwhiteeeenのシングル「あの頃〜ジンジンバオヂュオニー〜」で訳詞を担当するなど、外部への楽曲提供にも携わっています。2015年11月には、日本全国47都道府県の夕景を背景に撮影した童謡「赤とんぼ」の動画を公開するなど、映像作家としても独創的な作品を生み出しました。2016年2月には、第10回GATSBY学生CM大賞にて「マンダム賞」を受賞しています。

2016年11月には、出身地である鳥取県に活動拠点を移し、現在もインターネットを介して全国、そして世界に向けて自身の音楽と映像を発信し続けています。

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