山之上村

山之上村の概要

山之上村（やまのうえむら）は、かつて岐阜県加茂郡に存在した村で、現在の美濃加茂市東部に位置しています。この地区は、北側には標高357mの富士山、通称「山之上富士」を含む山間部が広がり、南側は台地として形成されています。この台地は「山之上台地」と称され、赤色粘土質の土地が特徴的で、古くから田畑には不向きとされていました。

大正時代に入ると、この地域では果樹栽培が始まり、特にカキ、ブドウ、クリ、ナシなどが栽培されるようになり、地域の産業として定着しました。現在でも、山之上村周辺は果樹栽培が盛んであり、地元の特産品として愛されています。

歴史

江戸時代の初期、山之上村は美濃国加茂郡に属し、尾張藩の領地でした。村の構成は時を経るごとに変化し、江戸時代末期には中之番村、金屋村、端畑村、野地原村、南坂村、西洞村、本地村、佐口村と分割されることとなりました。これらの村は1872年（明治5年）に統合され、新たに村が発足します。

1889年（明治22年）7月1日には町村制が施行され、山之上村が正式に設立されました。1921年（大正10年）頃には山之上台地での果樹栽培が本格化し、地域の経済に大きな影響を与えることとなります。

1954年（昭和29年）4月1日には、太田町や古井町などとの合併によって美濃加茂市が発足し、それに伴い山之上村は廃止されました。これによって、かつての村の形態は消失しましたが、地域の歴史や文化の一部は今なお息づいています。

教育機関

山之上村には教育機関も存在していました。山之上村立山之上小学校は、美濃加茂市立山之上小学校として現在も地域の子どもたちに教育を提供しています。また、山之上村立山之上中学校は1960年に古井中学校、下米田中学校と統合され、現在は美濃加茂市立東中学校と名を変えています。

まとめ

山之上村は、その豊かな自然環境と歴史、さらに盛んな果樹栽培を持つ地域でありました。現在は美濃加茂市の一部として新たな歴史を刻んでいますが、かつての村の存在感は今でも地域の人々によって受け継がれています。

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