山内眞

山内眞について

山内眞（やまうち まこと）は、1940年12月生まれの日本の著名な聖書学者であり、特に新約聖書の分野において多くの影響を与えてきました。彼の経歴は、教育と牧会の両面にわたる豊かさに満ちています。

経歴

山内は大阪市で生まれ、その後、東京神学大学大学院で学びました。1967年から2年間にわたり、日本基督教団吉祥寺教会で竹森満佐一牧師の下で伝道師としての経験を積みました。その後、エディンバラ大学大学院に進学し、哲学博士号を取得します。さらに、テュービンゲン大学に留学して知識を深め、1973年から再び日本に戻り、日本基督教団鎌倉雪ノ下教会の伝道師を務めました。1975年からは東京神学大学にて新約聖書神学の教授として活動し、2009年に退職するまでの長い間、学術界に貢献してきました。彼は退職後、スコットランドに移り住み、新たな生活を築いています。

人となり

山内は近寄りがたい印象を持たれがちですが、実際には上方印のユーモアを持ち味とする人物です。そのユーモアは、例えば学長用のパソコンが全く使えなかったときに発した言葉に表れています。「この『マイ・ドキュメント』ちゅう中に聖書が入ってるんやな」といった発言からは、彼の独自の視点と親しみやすさが垣間見えます。

著書と翻訳

山内はこれまでに多くの著作を執筆しており、彼の研究成果は聖書学の発展に尽力しています。代表的な著作には以下のようなものがあります：

• - 『山上の説教』 （神学大学出版委員会、1976年）
• - 『ピリピ人への手紙』（日本基督教団出版局、1987年）
• - 『ガラテア人への手紙』（日本基督教団出版局、2002年）
• - 『復活 その伝承と解釈の可能性』（日本基督教団出版局、2004年）

また、彼は監修や翻訳にも携わっています。監修した書籍には、『新共同訳 新約聖書略解』（2000年）や『新共同訳 聖書事典』（2004年）があります。翻訳書には、『イエスとクムラン教団』（O・ベッツ、1976年）や『ガラテヤ書の神学』（J・D・G・ダン、1998年）などがあります。これらの作品は新約聖書研究の重要な参考資料とされ、彼の名は国内外の研究者に広く知られています。

まとめ

山内眞の貢献は日本の聖書学界において非常に重要であり、彼の著作や翻訳は多くの人々に聖書の理解を深める手助けをしています。今後も彼の研究基盤が未来の聖書学者たちに継承されていくことを願ってやみません。

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