山口登 (暴力団)

山口 登（やまぐち のぼる）

山口登（1902年 - 1942年10月4日）は、日本の著名なヤクザであり、山口組の二代目組長を務めた人物です。彼は通称「切戸の親分」として知られており、ヤクザ界での地位を確立すると同時に、多くの事業にも関与しました。

生い立ちと来歴

彼は兵庫県神戸市兵庫区で生まれ、初代組長である山口春吉の長男として育ちました。1925年、彼はわずか23歳で二代目組長の座を継承し、その後は港湾事業や歓楽街の興行に積極的に関与します。特に、新進気鋭の若親分としての評価を受け、業界においてその名を広めました。

登は、その経営手腕を活かして相撲界や浪曲、歌謡界など多界に進出し、さらには興行にまで手を広げ、発展を遂げました。これらの活動は、将来的に三代目組長となる田岡一雄や、興行師の永田貞雄にとっても重要な基盤となり、港湾事業や芸能興行の発展に寄与したとされています。

抗争と死

1940年の春には、吉本興業関連の抗争が発生し、その中で下関の籠寅組に襲われるという事件が起きました。この際、登は重傷を負いましたが、その影響もあって彼の立場は厳しいものとなります。そして1942年10月、41歳という若さでこの世を去りました。

人物像とエピソード

山口登は、特徴的な外見を持っていました。特に頭を短く刈り上げたスタイルと、大島紬の着物を身にまとった姿が印象的です。また、鼻の下にちょび髭を生やし、肥満体型であったと言われています。

彼はまた、横綱玉錦三右衛門と義兄弟の盃を交わしたことで知られています。この関係により、玉錦が経営していた二所ノ関部屋には、山口組から多くの力士が入門したとされています。さらに、関西地域でのトラブルに巻き込まれた組員が、玉錦の部屋にかくまわれることもあったと伝えられています。

結論

山口登の人生は、ただのヤクザとしての地位を超えて、経済界や興行界においても影響を及ぼしたことが分かります。彼の後に続く者たちも、その足跡をしっかりと受け止め、発展を遂げることができました。彼の影響は、山口組史においても無視できないものであり、今日に至るまで語り継がれています。

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