山口英里子

山口 英里子（やまぐち えりこ）は、現在は沢姓を名乗るフリーアナウンサーです。1973年（昭和48年）8月28日に生まれ、北海道文化放送（uhb）で報道記者やニュースキャスターを務めました。

故郷は北海道札幌市です。北海道札幌開成高等学校を卒業後、北海学園大学経済学部で学びました。大学在学中から既にメディアでの活動を開始しており、モデルやお天気キャスターとして道内の様々なテレビ番組に出演し、多岐にわたる経験を積みました。

キャリアの初期段階として特筆されるのは、1995年、大学2年生の時に「1995年ミスさっぽろ」に選ばれたことです。この称号を得てからの1年間、彼女は札幌市の代表として国内外のイベントに参加し、活発なPR活動を通じて地域の魅力発信に貢献しました。

1997年、大学卒業後に北海道文化放送へ入社。報道制作局の記者としてキャリアをスタートさせました。記者時代は主に北海道警察を担当し、事件や事故、社会情勢の最前線で取材活動に従事しました。現場での経験を積み重ねた後、1999年9月からはuhbの夕方の看板ニュース番組である「uhbスーパーニュース」のキャスターに就任。2004年10月まで、約5年間にわたり日々のニュースを視聴者に伝え続けました。

キャスター在任中の2001年には、個人的な休暇中にニューヨークを訪れていた際、アメリカ同時多発テロ事件が発生するという未曽有の事態に遭遇します。混乱する現地の状況下で、彼女はジャーナリストとしての使命感から緊急取材を敢行。系列局であるフジテレビを通じて、被災地の状況を全国へ向けて迅速かつ的確にリポートしました。この決断力と行動力、そして現場からの緊迫した報告は高く評価され、後にフジテレビ報道社長賞を受賞するという栄誉に輝きました。

2004年5月には、NHK札幌放送局の記者との結婚を発表。同年10月には北海道文化放送を退職することを決めました。uhbスーパーニュースへの最後の出演日、彼女は番組を通じて視聴者に対し、「私の中に新しい命が宿っています」と自身の言葉で語りかけ、妊娠していることを公表しました。

退職後は、「沢英里子」名義でフリーランスのアナウンサーとして活動の場を広げました。現在は二人の子どもの母親でもあり、家庭と仕事を両立させています。

フリーとしての活動に加え、古巣である北海道文化放送との関わりも続いています。2016年には、同局の報道スポーツ局報道情報部で「みんなのテレビ」のアシスタントプロデューサーを務めました。さらに、2019年からは同部で「みんテレ」のアシスタントプロデューサーとして、番組制作に携わる立場からもメディアに貢献しています。

過去には「uhbスーパーニュース」（1999年9月 - 2004年10月）のキャスターを主要な担当番組とし、CMではNTT北海道の広告に出演した実績があります。大学時代の多様な経験から、報道記者、ニュースキャスター、フリーアナウンサー、そして番組制作と、メディアの世界で多角的なキャリアを築いています。

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