山彦 (駆逐艦)

駆逐艦山彦の概要

駆逐艦山彦（やまびこ）は、大日本帝国海軍に所属する駆逐艦で、山彦型駆逐艦の先頭艦にあたります。その起源はロシアの艦艇に遡り、ソーコル級のレシーテリヌイ（Решительный）です。この艦は一時期「暁」（二代）との名称を持っていましたが、その後「山彦」に改名されました。

艦歴

日露戦争の激化する1904年8月、艦は芝罘にて敵国に降伏し、捕獲されました。1905年1月17日に整備が完了し、以前の「暁」艦の運命を繰り返さぬよう、注意深く運用されました。この艦は同年の5月に行われる日本海海戦において、敵艦に誤認される形での作戦が練られました。敵前方に連繋水雷を撒く計画がありましたが、悪天候が影響し実施されることはありませんでした。

同年の10月19日には正式に「山彦」と名付けられ、1917年4月1日には除籍されて雑役船「山彦丸」として新たな役割を担うことになります。最終的には1919年に廃船となり、長い歴史に幕を閉じました。

艦長の履歴

艦長は代々さまざまな人物がその責任を担いました。以下は主要艦長のリストです。

• - 原田正作 大尉：不詳 - 1905年11月7日
• - 滋賀秀修 少佐：1905年11月7日 - 12月12日
• - (兼)滋賀秀修 少佐：1905年12月12日 - 1906年1月25日
• - (兼)桑島省三 少佐：1906年1月25日 - 1907年4月12日
• - (兼)関才右衛門 大尉：1907年4月12日 - 1908年11月20日
• - (兼)南郷次郎 少佐：1908年11月20日 - 1909年5月25日
• - (兼)中桐啓太 少佐：1909年5月25日 - 1909年12月1日
• - 河野捨熊 大尉：1909年12月1日 - 1911年9月13日
• - 赤峰一郎 大尉：1911年9月13日 - 1911年12月1日
• - 野島新之丞 大尉：1911年12月1日 - 1912年7月5日
• - 福岡成一 大尉：1912年7月5日 - 1912年12月1日
• - 大島衛義 大尉：1912年12月1日 -
• - 生田矢一 大尉：不詳 - 1914年12月15日
• - 田川薫 大尉：1914年12月15日 - 1916年12月1日
• - 西尾三郎 大尉：1916年12月1日 - 1917年3月15日
• - (兼)三木太市 大尉：1917年3月15日 - 1917年12月1日

このように、「山彦」は多くの艦長による指揮の下で、その短いが輝かしい歴史を刻みました。

参考文献

• - 国立国会図書館デジタルコレクション
• - 海軍大臣官房『海軍制度沿革. 巻8(1940年印刷)』
• - 『写真日本海軍全艦艇史 Fukui Shizuo Collection』
• - 海軍歴史保存会『日本海軍史』第7巻、第9巻、第10巻
• - 片桐大自『聯合艦隊軍艦銘銘伝』
• - 『世界の艦船増刊第107集 日本駆逐艦史』
• - 艦船模型スペシャル No.17 日本海軍 駆逐艦の系譜

関連項目

• - 大日本帝国海軍艦艇一覧

この艦の歴史は、海軍の発展と戦争の厳しさを物語っています。山彦の物語は、さまざまな艦艇やその背後にある人々の努力によって築かれてきたものです。

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