山本亮 (陸上選手)

山本亮の陸上人生

山本亮（やまもと りょう）は、1984年5月18日に兵庫県神戸市で生まれた、元日本の男子陸上競技選手です。専門分野は長距離走とマラソンであり、2012年のロンドンオリンピック男子マラソン代表に選出された経歴を持っています。現在は、中央大学陸上競技部でコーチとして指導に当たっています。

学生時代

彼は神戸市立西神中学校、兵庫県立長田高等学校を卒業後、中央大学法学部に進学しました。大学時代には、三大大学駅伝（東京箱根間往復大学駅伝、出雲全日本大学選抜駅伝、全日本大学駅伝）に出場し、特に2007年の第83回箱根駅伝では主将として活躍しました。この年、5区の急勾配を走り切り、当初順位を大きく落としてしまったチームを立て直すことに成功し、最終的に総合8位を獲得したのです。

中学時代から陸上を始め、1500mで県大会を制覇して全国大会に進出しましたが、高校では学業にも力を入れる姿勢を大切にしました。しかし、箱根駅伝への強い憧れから中央大学に進学し、そこで陸上部に所属しながら教員免許の取得も目指しました。結果として、中学校の社会科と高校の地理の教員免許を取得しています。

社会人としての活動

大学卒業後は佐川急便に入社すると、社会人カテゴリーの駅伝でも活躍を続けました。この間には、関西実業団駅伝で区間賞を2度受賞し、2010年の日本陸上競技選手権大会では男子10,000mで4位に入るなど、段階的に力を付けていきました。

2009年8月に初めて参加した北海道マラソンでは、優勝者のダニエル・ジェンガに7秒差で2位に入る素晴らしい成績を残しました。しかし、その後の東京マラソンでは22位、北海度マラソンでも5位に留まるなど、成績が振るわない時期もありました。

ロンドンオリンピックとその後

2012年3月に行われたびわ湖毎日マラソンでは、自己記録を更新する2時間8分44秒で総合4位、日本人トップとなり、この成績によりロンドンオリンピックのマラソン代表に選ばれました。期待がかかる中でのオリンピックでしたが、実際のレースではプレッシャーやペースについていけず、結局40位という不本意な結果となってしまいました。

その後、世界陸上モスクワ大会を目指してびわ湖毎日マラソンに挑みましたが、5位に終わり世界陸上には選出されませんでした。2014年からは海外のフルマラソンにも出場し、自己記録の更新を目指しましたが、サブテンを達成するには至りませんでした。

2015年には東京マラソンに出場も、優勝争いから脱落して17位に終わります。左足アキレス腱の故障により、2016年のびわ湖毎日マラソンに欠場することになり、これによりオリンピックにつながる道が閉ざされました。

引退後の活動

2016年8月に開催された北海道マラソンが山本にとって最後のフルマラソンの出場となり、その後2018年には現役を引退し、母校の中央大学陸上部にコーチとして復帰しました。選手時代の経験を生かし、多くの若手選手たちを指導し続けています。

自己ベスト

• - 1500m: 3分49秒8（2004年6月13日・中央大学記録会）
• - 5000m: 13分54秒96（2008年4月5日・金栗記念選抜陸上）
• - 10000m: 28分13秒23（2013年6月29日・ホクレンディスタンスチャレンジ）
• - ハーフマラソン: 1時間1分54秒（2012年2月5日・香川丸亀国際ハーフマラソン）
• - フルマラソン: 2時間8分44秒（2012年3月4日・びわ湖毎日マラソン）

山本亮は、選手としての実績のみならず、現在の指導者としての活動を通じて、陸上競技界に貢献し続けています。

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