山本収

山本収（やまもと おさむ）

日本の実業家である山本収は、ネットワンシステムズ株式会社やアライドテレシス株式会社の社長を務めた人物である。彼は、IT業界において重要な役割を果たし、数々の企業の成長に寄与した。

来歴

山本収は1937年に福井県で生まれ、1960年に早稲田大学商学部を卒業後、日本アイ・ビー・エム株式会社に入社した。彼はそこでキャリアをスタートさせ、1985年に日本アイ・ビー・エムを退職した。その後は、アンガマン・バス株式会社に転職し、営業部長を経て常務取締役営業本部長に就任した。1988年にはネットワンシステムズ株式会社の設立に関与し、取締役副社長として迎えられた。1992年には同社の代表取締役社長に就任し、1996年に株式を店頭公開したことで、企業価値の著しい向上を達成した。

だが、彼のキャリアは必ずしも順調ではなかった。イントラネットシステムを設立し社長として活動を始めたものの、1998年には自己破産を申請し、事実上の倒産に追い込まれた。倒産の原因としては、たかが高コスト体質や無理な投資が挙げられる。この時期、彼はアライドテレシス株式会社に移り、2004年から社長に就任したが、翌年には退任した。

インサイダー取引事件

2006年には、証券取引法違反の容疑で、山本収は次男と共に告発された。彼はアライドテレシスの株式分割計画を事前に把握し、それに便乗して株を取得。結果的に利益を得ていたとされる。事件は大きな波紋を呼び、2007年に判決が下され、山本収には懲役1年6ヶ月、罰金100万円、さらには約1,090万円の追徴金が課せられた。

趣味

山本収は、ビジネスに加えてゴルフや絵画鑑賞を趣味としたとされ、ビジネス以外の面でも多才な一面を持っていた。

最後に

彼のキャリアは、名誉と挫折が交錯するものであり、IT業界の基盤を築く一方で、証券取引の不正によりその名声が一時揺らいだ。山本収の事例は、成功と失敗の両方がビジネス界においていかに重要であるかを示していると言える。

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