山本茂 (実業家・政治家)

山本 茂の生涯と業績

山本茂（やまもと しげる、1889年7月27日 - 1970年8月18日）は、鹿児島県において多岐にわたる役割を果たした政治家かつ実業家です。彼は、松山町議会議長を2期、また議員を4期務めるなど、地域の政治に深く関わっていました。

初期の活動

山本茂は、和歌山県日高郡上山路村（現在の田辺市）で生まれました。1913年に医者を志し家を離れ、人吉で生活を始めました。その後、1917年に松山へ移り、製材業に携わることになります。1918年には自身の製材所を設立し、以後地域経済に寄与しながら成長を続けました。1940年には地域の製材業の重要な地位を占め、要職に就任しました。

政治活動

1942年には村会議員に当選し、その後、終戦を挟んで3期にわたり議員として活躍しました。彼は松山町議会の第2代及び第6代議長を歴任し、地域の発展に貢献しました。この時期、彼はただの政治家ではなく、町民を支える「親分」として多くの相談を受け、町の振興に尽力していました。

精力的な地域活動

山本茂は政治活動に加え、商工会や遺族会などのリーダーシップも取りました。彼は1951年には新たな製材所を設立し、株式会社化することで製材業の発展にも寄与しました。さらに、郡林産協同組合長、商工会会長（昭和34年設立以来）、農業会および農協の役員として長年にわたり活躍し続けました。

名誉町民受章と遺産

1963年には、その功労が評価され、松山町初の名誉町民に選ばれる栄誉を受けました。翌年に実施された推戴式では地域住民に感謝され、彼の影響力がどれだけ大きかったかが伺えます。1970年、山本茂は宮崎県都城市で81歳で亡くなりました。彼の死後、松山町では町葬が行われ、勲六等単光旭日章が追贈されました。

私生活と家族

プライベートでは、妻の山本しのぶ氏が婦人会の会長を務め、家族として支え合っていました。彼には長男の勝がいましたが、戦病死により早世しています。そのほかに、子どもや曾孫もおり、山本家は地域の歴史の一部としてその名を残しています。

山本茂はその生涯を通じて、地域社会にとっての重要な存在であり続けました。彼の考え方や行動は、今なお多くの人に親しまれ、地域の歴史に名を刻んでいます。

もう一度検索