山梨県立富士山
世界遺産センターは、
2013年に富士山が
世界遺産に登録されたことを受けて、
富士河口湖町に開館しました。
2016年6月22日、
世界遺産登録からちょうど3周年の節目に新しく南館がオープンし、富士山の文化と自然を学ぶための場として利用されています。
沿革
このセンターの設立は、
世界遺産条約第5条や第37回
世界遺産委員会での登録審査に基づいています。これにより、文化遺産や自然遺産の保護・保存のための研修センターとしての役割が期待されています。
2016年の開館を目指して、
文化庁がUNESCO
世界遺産センターに保全報告書を提出しました。その資金調達には、山梨中央銀行が発行した「富士の国やまなし県民債」が充てられました。また、センターの名称に関しては、「富士山」という
商標の確認も行われました。所長として秋道智彌が、顧問として
遠山敦子元
文部科学大臣と近藤誠一前
文化庁長官が就任しました。
施設概要
センターの建物は一部二階建てのRC構造で、外観は青木ヶ原樹海を引き立てる和風のデザインとなっています。館内には複数の展示エリアがあり、乃村工藝社による展示室には
世界遺産に関するガイダンスコーナーや自然に関するコーナー、さらにはハイビジョンスクリーンやイベントスペースがあります。特に注目すべきは、直径約15メートルの富士山オブジェ「冨嶽360」で、これは季節や気象の変化、人と自然の関わりを映像で体験できる作品です。
2階には「御中道回廊」が設けられており、富士山の風物や信仰、芸術との関係を体感することができます。また、著名なスポーツキャスター
松岡修造による音声ナレーションが、展示をより一層魅力的にしています。他にも、アーティスト山口晃による「冨士北麓参詣曼荼羅」の原画なども展示されています。
さらに、
国際観光振興機構(JNTO)の外国人観光案内所も併設されており、国内外からの観光客に対して情報提供が行われています。また、富士山ボランティアセンターもこの空間に含まれています。
エクスカーション
このセンターでは、「ふじめぐり」という公式ガイドアプリが提供されており、館内だけでなく、周辺の
世界遺産構成資産を巡る際にも利用することができます。ユーザーは、アプリを通じてさらに詳細な情報を得ることができます。
まとめ
山梨県立富士山
世界遺産センターは、富士山の自然と文化への理解を深めるために重要な役割を果たしています。訪れる人々は、このセンターを通じて、富士山が持つ様々な魅力を再発見し、文化遺産や自然遺産についての知識を深めることができるでしょう。