山田昌俊

山田昌俊の教育者としての軌跡

山田昌俊（やまだ まさとし）は1949年に長野県で誕生し、日本の教育界で重要な役割を果たしてきた人物です。彼は初代才教学園小学校および中学校の校長を務め、さらに学校法人才教学園の理事長としても知られています。教育者であり学校経営者としての彼の影響力は極めて大きく、特に「志教育」と呼ばれる教育理念を提唱しています。

教育者としてのキャリアの始まり

山田のキャリアは、東京都や千葉県の高校での教員経験からスタートしました。その後、彼はイギリスで日本人学校の設立に関与するなど、国際的な視野を広げました。1989年には松本市に学習塾「開智学園」を設立し、独自の教育プログラムを展開しました。2000年にはNPO法人・児童生徒教育支援協会を立ち上げ、様々な教育支援活動を行う基盤を整えました。

2005年には構造改革特区の制度を活用し、才教学園小学校および中学校を開校しました。ここでは、山田が提唱した「志教育」を実践し、子どもたちの高い志を育むことに力を入れてきました。山田は「世のため人のために生きること」「自分を犠牲にしてでもやるべきことがある」という価値観を教育現場に反映させようと努めました。

教育職員免許法違反問題

しかし、2013年8月、才教学園で複数の教育職員免許法違反が発覚します。この問題が明るみに出た際、山田は記者会見を開き、「優秀な教頭に全て任せていたが、チェックが甘かった」と説明しました。彼は、教育職員免許法違反について甘い認識を持っていたことを認め、事態の深刻さを理解するのが遅れていたことを反省しました。

この件は山田に大きな負担を強いることとなり、彼は過労で入院する事態にまで至りました。それでも、9月2日の始業式には出席し、「このような事態に陥った責任は、私にあります」と謝罪しました。

その後、9月3日の才教学園理事会では、一連の問題を受けて、山田は理事長としての権限を一時停止され、新たに理事長代行が置かれることが決定されました。警察の事情聴取でも、彼が違法性の認識を持っていたことが報じられ、事態はさらに深刻化しました。結局、これにより山田は理事としての立場も含め、全ての職務を辞する結果となりました。

著書と教育への取り組み

山田昌俊は、その教育理念を伝えるために多くの著書も残しています。特に「志教育の秘密」では、学力と人間力の両方を成長させる方法について解説しています。彼の教えは、教育界においても注目され、多くの教育者に影響を与えています。

彼の理念は、教育の質を高め、学生たちの未来に対する希望を育むことを目的としています。志教育は、単に学問を教えるのではなく、子どもたちが人生を豊かに生きていく基盤を築くことを目指しているのです。

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