山田正彦 (政治家)

山田 正彦 (やまだ まさひこ)

1942年4月8日生まれの山田正彦氏は、著名な日本の弁護士および政治家であり、衆議院議員を5期務めました。また、第50代農林水産大臣としても知られています。彼は鳩山由紀夫内閣において農林水産副大臣も務め、衆議院農林水産委員長や政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員長などの重要な役職を歴任しました。同氏の家族も政治活動に関わりがあり、娘の山田朋子は立憲民主党所属の長崎県議会議員、次男の山田勝彦は衆議院議員として活動しています。

来歴

山田氏は長崎県福江市（現在の五島市）で育ち、長崎県立五島高等学校を卒業後、早稲田大学の法学部を卒業しました。1969年には司法試験に合格し、弁護士としての道を歩み始めます。大学卒業後、故郷の五島に戻り、牧場の設立を志しますが、第一次オイルショックの影響で経営が厳しくなり、その後、長崎市に法律事務所を開設することになりました。

政治活動は1979年から始まり、衆議院議員選挙に出馬しましたが、しばらくは当選には至りませんでした。しかし、1993年の第40回衆議院議員総選挙で新生党から出馬し、初当選を果たします。以降、彼は新進党や自由党、そして民主党など、複数の政党を経て政治活動を続けました。特に2003年から2005年にかけて、農林水産副大臣および農林水産大臣として活躍し、BSE問題におけるアメリカからの牛肉輸入再開には反対する姿勢を示しました。

鳩山政権と菅政権

2009年の第45回衆議院議員総選挙では、長崎3区で自民党の候補者に勝利し、ふたたび農林水産副大臣に就任しました。2010年、宮崎県での口蹄疫の発生に際し、現地の本部長を務めるなど、問題解決に向けた取り組みを行いました。続く菅政権下では、農林水産大臣に昇格しますが、短期間で退任しました。その後も衆議院農林水産委員長として活動し、TPP加盟に対する立場を取っていました。

野田政権と民主党除籍後

野田政権下では、政治倫理に関する特別委員会の委員長に就任しましたが、消費増税に関する採決では反対票を投じ、党から処分を受けます。その後、離党の意向を示し、反TPP・脱原発を掲げる政治団体を設立。新党の設立後、他の有力政治家と共に活動を続けましたが、2012年の選挙での敗北を経て、政治活動から一時的に距離を置くこととなります。

政策に関する見解

山田氏の主な政策には、農林水産業の振興、島嶼部の支援、TPPに対する慎重な姿勢などがあります。彼は、規模の拡大だけでは農業の競争力は向上しないという持論を持ち、日本国内の農業保護と自給率向上を訴えています。また、パチンコ業界の法整備についても論じ、経済産業省への移管を提唱するなど、多面的に政策を検討しています。

山田正彦氏は多くの著書も発表しており、政治や農業に関する深い考察を行っています。彼の活動は政治だけでなく、地域社会や経済に対する影響も大きく、今後の動向が注目されます。

もう一度検索