山田申吾

山田申吾 (やまだ しんご)

概要

山田申吾は1908年12月15日に東京府滝野川村（現在の北区田端）で誕生した日本画家です。彼の父は同じく日本画家の山田敬中であり、芸術的な環境で成長しました。申吾は1931年に東京美術学校を卒業し、以降彼の作品は高く評価され続けました。

略歴

申吾は父親の影響を受け、幼少期から美術に親しみました。1926年に東京美術学校の日本画科に入学し、同級生には著名な東山魁夷や橋本明治、加藤栄三がいました。彼のデビュー作である《水辺初夏》は1930年の第11回帝展にて初入選し、その才能が認められました。卒業制作として描いた《武蔵野》以来、彼の作品は次第に注目を集めていきます。

1944年には私立麻布中学で教鞭を執り、この学校では後に日本画家となる野田修一郎が彼に師事しました。1950年の第6回日展での作品《馬》は特選を受賞し、白寿賞も獲得しました。続いて、1953年には第9回日展に出品した《山》で再び特選、白寿賞、朝倉賞を受賞し、彼は一層の名声を得ました。

1960年には第3回日展にて《牧馬》が文部大臣賞を受賞し、1963年には《嶺》で日本芸術院賞を受賞するなど、連続して高い評価を受けました。しかし、1964年に脳血栓で倒れ、しばらくの間左半身が不自由になるという困難も経験しました。それでも彼は回復し、1969年には日展の理事に就任し、文化活動にも貢献していきました。

後半生と影響

申吾は1973年に脳血栓が再発し、再度左半身不随となるものの、その後も作品作りを続けました。1976年には日展に出品した《静かな朝》が彼の最後の出品作となりました。1989年には山梨県立美術館での展覧会も成功を収めました。彼の芸術と教えは多くの後進に影響を与え、彼の作品は今日もさまざまな美術館で展示されています。

代表作品

• - 霜晨 – 山梨県立美術館所蔵、1936年制作、紙本着色
• - 夏日 – 山梨県立美術館所蔵、紙本着色

最期

山田申吾は1977年7月7日、日大板橋病院で68歳で死去しました。彼の作品は日本画の重要な一部として受け継がれ、1979年や1989年の展覧会を通じてその存在感を再確認されています。彼の影響を受けた多くの芸術家たちにとって、山田申吾は偉大な先達として今も語り継がれています。

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