山田芳太郎

山田芳太郎（やまだ ほうたろう）

生涯

山田芳太郎は、1898年に生まれ、1945年4月1日に亡くなった日本の外務官僚です。広島県出身で、旧制修道中学校（現在の修道中学校・高等学校）を経て、東京帝国大学法学部へ進学しました。1922年、在学中に文官高等試験外交科に合格し、翌年大学を中退して外務省に入省しました。

入省後、山田は広東官補を皮切りに、厦門領事、在アメリカ大使館一等書記官など、海外の要職を歴任しました。特に、太平洋戦争末期には外務省調査局長として、東南アジアへの救援物資輸送の使節団に参加しました。この使節団は、大東亜省次官の竹内新平を団長とし、山田もその一員として、サイゴンでは南方軍総司令官と、バンコクではタイのシンシナ外相、アパイウォン首相と会談しました。

しかし、1945年4月1日、シンガポールから帰国途中に悲劇が起こりました。乗船していた阿波丸が台湾海峡でアメリカの潜水艦クイーンフィッシュによって撃沈されたのです。阿波丸は病院船としての扱いがアメリカ政府によって保証されていましたが、この攻撃は国際法違反であり、阿波丸沈没事件として知られています。この事件により、山田芳太郎は在職中に47歳という若さで亡くなりました。

経歴

1898年：出生
旧制修道中学校卒業
東京帝国大学法学部卒業
1922年：文官高等試験外交科合格
1923年：外務省入省、広東官補に着任
厦門領事
在アメリカ大使館一等書記官
外務省調査局長
1945年4月1日：阿波丸沈没事件により死去

関連人物・事項

修道中学校・高等学校の人物一覧
東京大学の人物一覧
阿波丸事件

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