山神社 (新上五島町)

山神社について

山神社（やまじんじゃ）は、長崎県新上五島町船崎郷に位置する神社であり、地域の人々に深く根付いた信仰の場となっています。この神社は、大山祇神（おおやまづみのかみ）を主祭神として祀っており、山の神様として知られています。

歴史

山神社の創建時期は明確には知られていませんが、古くから地域の人々の信仰を集めてきた神社です。かつて、当郷では長期間にわたって悪疫が流行し、作物も実らない厳しい時期が続きました。そこで、住民たちは大山祇神の分霊を安鎮し、神社として奉祀することを決めました。初めは石祠に神像が祀られていましたが、明治10年（1871年）には木造の神像に変更され、現在までその形を保っているといいます。

また、山神社は同じ船崎郷に位置する塩竈神社と並んで鎮座していたのですが、平成2年（1990年）に現在の地に奉遷され、今の形で地域の人々に親しまれています。

祭祀と祭礼

山神社では、春季大祭と呼ばれる重要な祭りが行われます。この春季大祭は毎年1月23日に行われ、例祭は30日と31日に盛大に執り行われます。特に、28日と29日の例祭では上五島神楽が奉納されることで知られており、地域の伝統的な行事となっています。上五島神楽は国の選択無形民俗文化財に指定されており、長崎県の無形民俗文化財にも認定されています。神楽の演舞は、神社に参拝する人々にとって重要な文化体験であり、地域の歴史や伝統に触れる貴重な機会を提供しています。

その他の神社と地域の文化

山神社の周辺には、塩竈神社や恵比須神社など他の神社も存在し、地域の信仰の中心地としての役割を果たしています。特に、隣接する青方郷には青方神社があり、多様な信仰の形が見られます。これらの神社は、地域の文化や歴史を携えながら、訪れる人々にその魅力を伝えています。

参考文献

• - 『上五島町郷土誌 平成16年』上五島町教育委員会
• - 『上五島町の文化遺産をたずねて』上五島町教育委員会 平成3年
• - 『五島神社誌　昭和18年（復刻版）』神祇会南松浦郡部

このように、山神社は地域に深い歴史と文化をもたらしており、地元の人々にとって欠かせない存在となっています。

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