岐阜県庁舎

岐阜県庁舎の概要

岐阜県庁舎は、岐阜市に位置する岐阜県の行政機関が置かれているまさに中核を成す場所です。現在の庁舎は5代目であり、2022年12月16日に完成し、2023年1月4日から正式に業務を開始しました。この新しい庁舎は、主に行政棟と議会棟の2つの部分から構成されています。

新しい行政棟の特徴

行政棟は地上21階建てで、塔屋が2階あります。屋上までの高さは106.19メートルで、岐阜市のシンボルとしても知られています。この庁舎は105.39メートルの軒高を持ち、建築面積は7,637平方メートル、延床面積は68,329平方メートルという広さです。1階には「GALLERY GIFU」と呼ばれる地場産業の展示スペースや、500人を収容できる「ミナモホール」があり、20階には岐阜市を一望できる「清流ロビー」が設けられています。

庁舎の外装には多治見市などが生産地のタイルが使用されており、内装には飛騨地方や東濃地域のヒノキ、そして美濃和紙が採用されています。このように地域の特産物を活かしたデザインが特徴です。

省エネルギー設計と課題

行政棟は省エネルギー設計がなされており、特に春や秋の暑さ対策として外気を取り入れることで冷房に代わる仕組みが考えられています。しかし、開庁直後から9階から16階の換気設備周辺において、職員から「寒すぎる」との声が上がり、結果的に112カ所にウレタン樹脂が吹き込まれる応急措置が施されています。これは、設計段階での不具合が顕在化した形となりました。

議会棟と周辺環境

議会棟は地上6階、建築面積3,312平方メートル、延床面積13,929平方メートルで、この新しい庁舎が岐阜市の地域社会における重要な集会の場となっています。また、庁舎周辺も整備がなされ、公園「ぎふ結のもり」が2022年7月16日に開園しました。

交通インフラと施設

庁舎周辺には、新しく設けられた職員用立体駐車場や、来庁者が利用できるファミリーマートや食堂があります。2023年4月には1階に「ぎふっこ保育園」が開園し、県職員や岐阜市在住者の幼児が入園できる施設として、多様なニーズに応える体制が整っています。

歴史の中の岐阜県庁舎

岐阜県の歴史を振り返ると、1871年に廃藩置県によって岐阜県が誕生し、最初の庁舎は笠松村の旧陣屋でした。その後、複数回にわたり新しい庁舎が建設され、特に1924年に完成した3代目庁舎は、その後も長い間使用され続けました。1966年に4代目庁舎が岐阜市薮田南に完成し、2023年に5代目庁舎が開庁するまで、時代の流れと共にその姿を変えてきました。

新旧の庁舎の跡を継ぎながら、岐阜県庁舎は県民にとって重要な行政の拠点として、今後も多くの人々に利用され続けることでしょう。

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