岡城 (筑前国)

岡城は、現在の福岡県遠賀郡岡垣町に位置していた山城です。他の場所に存在する岡城と区別するために、筑前岡城、あるいは宗像岡城という別名でも知られています。標高約40メートルの丘陵上に築かれており、自然の地形を活かした構造が特徴です。

築城の歴史は文明年間（1469年 - 1487年）に遡ります。室町幕府8代将軍・足利義政の命を受けた大内義弘の指示により、この地域の豪族であった麻生氏が築城しました。麻生氏はその後、この岡城を拠点として勢力を拡大していきました。

16世紀前半には、麻生隆守が岡城を居城としました。隆守の時代には、城は麻生氏の支配の象徴として機能し、地域における重要な拠点としての役割を果たしました。しかし、その平和な時代は長くは続きませんでした。

天文15年（1546年）、戦国大名・大友宗麟が北九州への勢力拡大を開始し、その過程で瓜生貞延に岡城が攻められることになりました。瓜生貞延は大友氏に味方し、麻生氏の支配下にあった岡城を攻略しました。激しい攻防の末、岡城は落城し、城主であった麻生隆守は自害するという悲劇的な結末を迎えました。

岡城落城後、瓜生貞延がこの地を統治することになりました。これにより、岡城の歴史は新たな局面を迎えることになります。

現在、岡城跡は岡垣町の指定史跡として保存されています。城の遺構はほとんど残っていませんが、その歴史的な価値は高く評価されており、多くの人々が訪れています。

アクセスは、西鉄バス「吉木小学校前」バス停から徒歩5分です。

関連項目

日本の城一覧

参考文献

日本歴史地名大系（オンライン版）小学館（『日本歴史地名大系』平凡社、1979年-2002年を基にしたデータベース）

外部リンク

* 福岡県の文化財

もう一度検索