岡山県の歌

岡山県の歌について

岡山県の歌（おかやまけんのうた）は、岡山県が創作した県民歌で、日本の都道府県歌の一つです。この歌は、作詞を石井梅香が担当し、作曲は岡山大学教授であった水野康孝が行いました。

制定の背景

岡山県の歌は、1957年1月に新しい庁舎の落成を記念するために、歌詞を公募する形で制作されました。公募の結果、選ばれた歌詞に基づき、3月9日に正式に制定されました。詩の作者である石井梅香は、当時39歳の主婦で、玉野市に住んでいました。その後、この歌の発表は、同年に開催された岡山産業文化大博覧会に合わせて行われ、5月3日に行われた発表会では多くの人々に知られることとなりました。

録音と普及

岡山県の歌が世に出る際、作曲者である水野康孝自身が歌唱するSPレコードが製造され、これが最初の録音となりました。しかしその後、新たな録音やメディアによる紹介は行われておらず、県の公式ウェブサイトでもこの曲の紹介は見られません。これは県民歌として特に普及が進められることはなく、存在自体があまり知られていない事実を示しています。

行事での演奏

それにもかかわらず、岡山県の歌は幾度かの公式行事で演奏される機会がありました。例えば、1968年の明治百年記念式典や、2005年の晴れの国おかやま国体の開会式では、この歌が披露されています。このように特別な場面で使用されることがあるため、完全に忘れ去られているわけではありませんが、それでも一般的な認知度は高くありません。

近年の取り扱い

岡山県の歌は、県の発行する資料の一部として、新規採用職員研修の資料に載ることもありました。しかし、近年においての状況は厳しく、2010年代半ば以降は、歌の紹介が省かれることが増えています。特に、1982年に発表された県民愛唱歌「みんなのこころに」と組み合わせて掲載されていた資料からも、岡山県の歌は削除されてしまいました。

参考資料

岡山県の歌についての詳細は、以下の参考文献に記されています:

• - 国民文化協会『事典 シンボルと公式制度 日本篇』（国際図書、1968年）
• - 西崎嘉太郎監修『日本うたの地図』（しなの出版、1970年）
• - 藤沢優『世界の国旗・国歌総覧 付・日本都道府県別県旗県歌総集』（岩崎書店、1976年）
• - 中山裕一郎監修『全国 都道府県の歌・市の歌』（東京堂出版、2012年）

この歌は、岡山県における地域の文化や歴史を象徴する重要な存在でありながら、その伝承が近年において減少していることは残念です。岡山県の歌が再評価され、より多くの人々に親しまれることが期待されます。

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