岡崎史明

岡崎史明：中将棋の普及と高齢昇級の記録で知られる将棋棋士

岡崎史明（1907年6月15日 - 1979年11月26日）は、日本の将棋棋士です。棋士番号23をもち、神田辰之助九段に師事しました。大阪府大阪市出身で、中将棋の第一人者として、また順位戦における高齢昇級記録保持者としても知られています。

中将棋への貢献

岡崎史明は、中将棋の普及に大きく貢献しました。中将棋は、通常の将棋よりも複雑なルールを持つ変則将棋の一種です。彼は江戸時代の文献『中将棋指南抄』を研究し、現代のルールに則した『中将棋の指し方』というルールブックを編纂しました。このルールブックは、現在の中将棋のルールを定める上で重要な役割を果たし、多くの中将棋愛好家に影響を与えました。彼の尽力により、中将棋はより多くの人に親しまれるものとなりました。

順位戦における高齢昇級

岡崎史明は、順位戦において驚異的な高齢昇級記録を達成しました。49歳、52歳、54歳と、C級1組からB級2組への昇級を繰り返し、55歳にはB級2組からB級1組へ昇級しています。これは将棋界において極めて異例なことであり、彼の並外れた棋力と、年齢を重ねても衰えることのない探究心、そして努力を物語っています。長年の棋士生活の中で培われた経験と、常に進化を続ける姿勢が、高齢になってもなお高い棋力と昇級を可能にしたといえるでしょう。

弟子と指導

岡崎史明は、後進の育成にも力を注ぎました。多くの弟子を指導し、その中にはプロ棋士となった者もいます。師として、棋士としての技量だけでなく、将棋にかける情熱や、年齢に関係なく向上心を持つことの大切さを伝授したことで、多くの棋士を育成したと思われます。

昇段履歴

1928年：入門
1938年1月1日：四段（プロ入り）
1942年：五段
1948年4月1日：六段（順位戦C級上位による昇級）
1963年4月1日：七段（順位戦B級1組昇級）
1972年3月31日：引退
* 1973年4月1日：八段（感謝の日表彰）

まとめ

岡崎史明は、中将棋のルール確立に貢献し、高齢での順位戦昇級記録という偉業を達成した、稀有な将棋棋士でした。彼の功績は、現代の将棋界に大きな影響を与え続けています。 彼の生涯は、年齢に関係なく努力を継続すれば目標を達成できることを示す、素晴らしい例と言えるでしょう。 また、師として後進の育成にも尽力した彼の姿は、多くの人に敬意と感銘を与え続けるでしょう。

もう一度検索