岡村眞

岡村 眞（おかむら まこと）

1949年2月5日生まれ。日本の地質学者であり、現在、高知大学教育研究部自然科学系理工学部門の名誉教授を務めています。専門分野は地震地質学、特に南海トラフ地震に関する研究で知られています。

佐賀県で生まれた岡村眞氏は、学問の道を志し、1972年に鹿児島大学理学部地学科を卒業しました。その後、東北大学大学院理学研究科に進学し、1974年に修士課程を修了。博士課程は1976年に退学しています。

研究者としてのキャリアは、1977年1月より熊本大学教育学部で助手を務めたことから始まりました。1979年10月、高知大学に移籍。同大学理学部にて助手を務めた後、講師、助教授と順調に昇進し、1994年4月には理学部の教授に就任しました。この間、1990年2月には東北大学から理学博士の学位を取得しています。

高知大学においては、教育研究活動だけでなく、組織運営にも深く関わりました。理学部自然環境科学科長、教育研究部自然科学系理学部門教授といった役職を歴任。特に、四国地方にとって喫緊の課題である南海トラフ地震の研究・対策を推進する総合研究センター防災部門（南海地震防災支援センター）では部門長を務めるなど、地域防災の要としての役割も担いました。長年の貢献が称えられ、2018年4月からは高知大学名誉教授として活動されています。

岡村氏の専門知識と経験は、国の防災政策策定にも活かされています。内閣府の中央防災会議が設置した「東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会」や、「南海トラフの巨大地震モデル検討有識者会議」では委員として招聘され、大規模地震への対策に関する重要な提言に貢献しました。また、地元である高知県の「南海地震条例つくり検討会」では会長として、地域における地震対策の推進と啓発に尽力しました。

長年にわたる地震地質学の研究活動、教育への貢献、そして国の防災政策や地域社会の安全確保への多大な寄与が認められ、2013年度には日本地質学会表彰を受賞しています。

研究室のウェブサイト「岡村土研」も存在し、研究活動の一端をうかがうことができます。

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