岡紀彦

岡 紀彦（おか としひこ）は、1964年3月26日に岡山県で生まれた、日本の障害者卓球界を代表する選手の一人である。特に車椅子クラスにおいて優れた能力を発揮し、長きにわたり国内外の主要な大会で活躍した。パラリンピックには、シドニー大会（2000年）、アテネ大会（2004年）、北京大会（2008年）と、三度の夏季大会に連続して日本代表として出場した経歴を持つ。

国内における岡氏の功績の中でも特筆すべきは、障害者卓球ジャパンカップ大会での圧倒的な強さである。この大会の車椅子の部において、岡氏は1988年から驚異的な21年連続優勝という前例のない偉業を達成した。この長期間にわたる連続優勝記録は、岡氏の国内における支配的な地位と継続的な高い競技レベルを証明している。さらに、大会名称がジャパンオープン肢体不自由者卓球選手権大会に変更された後も、2009年には再び優勝を果たし、連続優勝記録を22に伸ばしている。

国際舞台においても、岡氏は数々の好成績を残している。主要な競技歴は以下の通りである。

• - 2000年：シドニーパラリンピック クラス別個人戦でベスト16に進出。
• - 2001年：スペインオープン クラス別個人戦で優勝を飾る。
• - 2003年：メキシコオープン クラス別個人戦で優勝。同年のUSオープンでもクラス別個人戦を優勝し、この年、国際大会の個人戦で3度の優勝を果たすなど、安定した実力を見せた。
• - 2004年：ドイツオープン クラス別個人戦で準優勝。同年開催されたアテネパラリンピックでもクラス別個人戦でベスト16入りを果たした。
• - 2005年：アジア卓球選手権マレーシア大会 クラス別団体戦で準優勝。同年には個人戦で台北オープン優勝、韓国オープン3位、スイスオープン3位と、複数の国際大会で表彰台に上がった。また、USオープンではクラス別団体戦で優勝している。
• - 2007年：香港オープン クラス別団体戦で3位。また、ドイツオープンのクラス別個人戦でも3位に入った。
• - 2008年：ルーマニアオープン クラス別個人戦で準優勝。同年、北京パラリンピックに日本代表として出場した。

これらの活躍により、2008年7月1日付のIPTTC（国際パラ卓球委員会）国際ランキングでは、クラス5において16位にランクインするなど、世界レベルでの評価を得ていた。

岡紀彦氏は、国内での前人未踏の連続優勝記録に加え、パラリンピック連続出場や多数の国際大会での上位入賞を通じて、日本の障害者卓球界に多大な貢献をした選手である。

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