岡藤正広

岡藤正広について

岡藤正広氏は、1949年12月12日に生まれ、日本の実業家として活躍しています。伊藤忠商事株式会社において、第11代代表取締役社長、そして代表取締役会長CEOを歴任しました。

生い立ちと学歴

大阪府立高津高等学校在学中には結核を患い、父親を亡くすという困難な時期を経験。2年遅れて東京大学に入学し、学費や生活費は家庭教師のアルバイトで自ら工面しました。この経験から、自己管理能力と責任感を培ったと言えるでしょう。

伊藤忠商事でのキャリア

1974年、東京大学経済学部を卒業後、伊藤忠商事株式会社に入社。当初は繊維部門に長く携わり、アパレル第三部輸入繊維第一課長、アパレル第三部長、輸入繊維事業部長などを歴任しました。特に、イタリアのファッションブランド「アルマーニ」の日本における独占輸入販売権獲得に大きく貢献しました。その後、経営企画SIプロジェクト推進室長、ブランドマーケティング事業部長、執行役員、繊維カンパニープレジデント補佐などを経て、2004年には常務執行役員、繊維カンパニープレジデントに就任し、その後代表取締役常務に昇進しました。

2006年には代表取締役専務、2009年には代表取締役副社長となり、2010年4月にはついに代表取締役社長（11代目）に就任しました。社長在任中は、同社の業績を大きく向上させ、2016年3月期には業界首位を達成するという偉業を成し遂げました。2018年4月には代表取締役会長CEOに就任し、その経営手腕は高く評価されています。

経営スタイルと人物像

岡藤氏は、高校時代の夜型の生活が受験失敗につながったとの反省から、社会人になってからは徹底した朝型生活に切り替えました。この経験から、社長として朝型勤務制度を導入し、社員の働き方改革を推進しました。また、2025年1月には日本経済新聞朝刊の文化面「私の履歴書」にて半生を振り返り、その経営哲学と人生観を語っています。

その他の活動

2011年6月からは、日清食品ホールディングス株式会社の社外取締役も務めています。

著書

岡藤氏は、「企業価値とは株主価値だけではない」（2016年、ダイヤモンド社）を執筆し、企業の社会的責任や価値観についても積極的に発信しています。

まとめ

岡藤正広氏は、伊藤忠商事のトップとして、同社の成長を牽引しただけでなく、独自の経営哲学で多くのビジネスパーソンに影響を与えています。彼の経歴は、困難を乗り越え、常に新しい価値を創造するリーダーシップの模範となるでしょう。

参考資料

* 岡藤 正広｜役員一覧｜伊藤忠商事株式会社

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