岡部寛

岡部寛（おかべ ひろし）について

岡部寛は1985年に生まれた日本の連珠棋士です。九段という高い段位を持ち、（公社）日本連珠社の理事や珠規定審議委員長、そして公認指導員としても活動しています。彼は連珠界での才覚を示しつつ、さまざまな大会で多くの成功を収めています。

戦績について

名人戦

岡部は名人戦において、非常に注目すべき戦績を持っています。彼は15期にわたってA級リーグに出場し、特に第40期名人戦では16歳という若さでA級リーグに初出場を果たしました。このとき、名人を5連覇していた中村茂が欠場していたため、彼の後継者としての期待が高まっていましたが、最終的には4勝5敗で7位に終わりました。特筆すべきは、彼は高校生でA級棋士に出場し、初出場時には優勝も最下位でもない唯一の棋士となった点です。

その後の第46期A級リーグではついに初優勝を果たし、22歳にして7期目での優勝は歴代2番目の遅咲き記録として記録されています。挑戦手合いでは長谷川一人に敗退しましたが、これ以降も2016年までにA級出場が途切れることはなく、10期連続で3位以内に入る活躍を見せています。一方で、名人位は未だ得られていません。

世界選手権

彼は世界選手権においても、日本人としての最高記録を持ち、7回のAT出場を果たしました。最高成績は2003年と2015年に達成した5位です。2001年の第7回大会では、QTでの勝利を見込まれながら敗退し、15歳で最年少記録を逃しました。しかし、2003年のスウェーデン大会では国内予選で勝利し、ATに出場し、5位に入賞するという快挙を成し遂げました。

その後の大会では毎回入賞には至らず8位や9位が続きましたが、QTでは安定して通過し続けています。特にAT後半戦での失速が目立ち、RIF会議の日本代表を兼任しつつ、開局規定問題に頭を悩ませるためとも言われています。2015年の第14回大会では直接ATに出場し、メダル争いに絡む活躍を見せ、再び5位に返り咲きました。

その他の国際大会

岡部は他にも多くの国際大会での実績があります。2004年にはユース世界選手権で優勝し、日本選手として唯一のタイトルを手にしました。また、2012年のチーム世界選手権では日本チームを優勝に導くことに成功しています。彼はこれらの大会での経験から、連珠界において重要な役割を果たすようになりました。

国内大会の成果

岡部は国内大会でも多くのタイトルを獲得しており、全日本選手権（珠王戦）では名人位に未経験ながら2度の優勝を果たしています。また、帝王戦、関東選手権、東北選手権など、出場したほとんどの大会で優勝経験を持つことから「シルバーコレクター」との異名も持つ棋士です。特に中村茂に対しては、優勝する機会が非常に限られており、その存在は彼のキャリアに影響を与えています。

メディア出演

岡部はまた、さまざまなメディアでの活動も行っています。テレビ東京の「TVチャンピオン」やNHK大河ドラマの監修など、多岐にわたる領域でその知識を活かしています。彼のブログやSNSでは連珠界の発展に寄与しており、透明性の高い棋士として、多くのファンから支持されています。

最後に

岡部寛は、数々の受賞歴やキャリアを誇る日本の連珠棋士であり、彼の活躍は今後の連珠界にも多大な影響を与えることでしょう。多くの挑戦や成績を重ねてきた彼は、さらなる高みを目指し続けています。

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