岡部怜央

岡部怜央（おかべ れお）

岡部怜央は、1999年4月8日に生まれた将棋棋士であり、山形県鶴岡市を故郷としています。彼は、著名な棋士である加瀬純一七段の門下生であり、棋士番号は331です。

将棋との出会いと奨励会

岡部が将棋に興味を持つようになったのは、6歳の頃。2歳年上の兄が祖父と対局している姿を見て、自然とゲームのルールを覚えました。彼は、12歳で奨励会に入会し、鶴岡から東京まで約3〜4時間かけて通う生活を始めました。その道のりは長く、将棋の対局が終わった後は深夜バスで帰宅し、翌日は元気に学校に通っていました。

しかし、奨励会での競争は厳しく、彼は第60回（三段リーグ）から参加し、5年間にわたって三段生活を送りました。岡部は、この期間を「非常に辛かった」と振り返り、昇段の希望が消えたリーグでのモチベーション維持に苦労したことを明かしました。彼は三段リーグの初期には勝ち星が一桁しかなかったものの、この大変な時期を乗り越え、4期目の第63回リーグで13勝5敗の好成績を収めました。しかし、同じ成績の選手がいるために昇段を逃してしまいました。

昇段への挑戦

10期目の第69回三段リーグでも双璧の成績を収めましたが、昇段には届かず。しかし、この結果が次回の昇段へとつながる土台となりました。続く第70回三段リーグでは、特に好調で、11連勝を記録し、最終的には14勝2敗で暫定1位に立ちました。この際、彼には昇段を確定させる有利な条件が揃っていました。結果として、最終局での勝利により、ついに四段への昇級を果たしました。

プロ入り後の活躍とエピソード

2022年には第64期王位戦において、強敵たちを相手に5連勝を達成し、王位リーグへの進出を果たしましたが、その後のリーグ戦では1勝4敗に終わり、降格しました。岡部は、自らの成績をさらに向上させるべく努力を続けています。

彼の地元である山形県では、阿部健治郎以来、13年ぶりのプロ棋士の誕生となりました。また、兄の岡部寛大も将棋界での道を歩んでいましたが早くに退会し、2015年には全国高等学校将棋選手権大会で優勝しており、岡部自身もその影響を受けています。

岡部は対局前にはサウナで身体を整えることが習慣であり、一方でポーカーのYouTube動画を見ることを楽しみにしているという意外な一面も見せています。また、師匠の加瀬純一は彼の昇段をTwitterで喜びを持って報告しました。彼の昇段は、師匠にとっても16年ぶりの偉業であり、岡部にとっても特別な意味を持つものでした。

昇段履歴

• - 2011年09月: 6級（奨励会入会）
• - 2016年04月: 三段（第60回奨励会三段リーグ参加）
• - 2022年04月: 四段（第70回三段リーグ成績1位）

今後のさらなる活躍が期待される若手棋士、岡部怜央の将棋界での道のりに注目したいと思います。

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