岩井護

岩井護（いわい まもる）は、1929年11月7日に生まれ、2013年1月30日に没した日本の小説家です。福岡県出身であり、西南学院大学経済学部を卒業しました。彼の文壇へのデビューは、1968年に「雪の日のおりん」で第10回小説現代新人賞を受賞したことがきっかけとなります。

岩井護の作品の中でも特に知られているのは、小説「花隠密」です。この作品は講談社から出版され、後に松平健の主演で舞台化されました。舞台は大阪の新歌舞伎座などで上演され、多くの観客を魅了しました。「花隠密」は、花を愛した徳川家斉の時代を背景に、ハナショウブを巡る肥後と宇和島の「花戦争」を描いています。物語は、勝負に敗れた宇和島が、肥後に花作りの秘密を探るために「花隠密」を送り込むという悲恋の物語です。

岩井護は、時代小説や歴史小説を中心に数多くの作品を執筆しました。彼の作品は、日本の歴史や文化、人々の生き様を鮮やかに描き出し、読者に深い感動を与えます。以下は、彼の主な著書です。

『雪の日のおりん』講談社 1971
『花隠密』講談社 1972
『まぼろしの南方録』講談社 1976
『福沢諭吉 物語と史蹟をたずねて』成美堂出版 1982
『踏絵奉行』講談社 1982
『日本・世界名作「愛の会話」100章』講談社 1985
『二羽鴉』光風社出版 1986
『西南戦争』成美堂出版 1987
* 『江戸密偵帖』光風社出版 1988

岩井護の作品は、日本の歴史や文化に興味を持つ人々にとって、貴重な資料であるとともに、読み物としても楽しむことができます。彼の作品を通して、日本の歴史や文化に対する理解を深めることができるでしょう。

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