岩瀬政雄

岩瀬政雄（いわせ まさお）は、1949年4月12日に東京都で生まれた日本の映画音楽プロデューサーです。彼は、東宝株式会社の音楽プロデューサーとして、数々の名作映画の音楽制作を担い、後に東宝ミュージックの代表取締役社長を務めました。

1974年に東宝へ入社した岩瀬は、当初東宝レコードに配属されました。そこで、黛敏郎の楽曲を発見したことがきっかけとなり、LP「日本の映画音楽 黛敏郎の世界」を制作しました。このアルバムは、紀伊國屋の帝都無線で1位を獲得するなど、大きな反響を呼びました。1978年には、LP「日本の映画音楽 伊福部昭の世界」をリリースし、こちらも好評を博しました。その後、LP「ゴジラ」をリリースし、特撮音楽、特に伊福部昭の音楽の再評価に大きく貢献しました。これらの活動を通じて、岩瀬は特撮音楽の隆盛と伊福部音楽の再評価の基礎を築いたと言えるでしょう。

1977年には、映画『悪魔の手毬唄』から映画音楽の制作に携わるようになりました。1981年に東宝レコードが倒産した後は、東宝映画に移り、音楽事務を担当しました。その後、東宝音楽出版の立ち上げにも参加しました。1983年には、映画『嵐を呼ぶ男』で音楽プロデューサーとして初めてクレジットされました。東映の高桑忠男、石川光と共に、岩瀬は日本映画における音楽プロデューサーの先駆けとして称されています。

1989年からは、『ゴジラvsビオランテ』を皮切りにゴジラシリーズの音楽プロデューサーを担当しました。『ゴジラvsキングギドラ』（1991年）からは、伊福部昭を音楽担当に迎え、『ゴジラvsデストロイア』（1995年）まで共に音楽制作を行いました。1996年の『モスラ』を最後に宮内と共に特撮映画の現場を離れましたが、その後もプロデューサーとしての活動を続けました。

2010年には、東宝ミュージックの代表取締役社長に就任しました。2014年には、邦画初となる『ゴジラ』シネマ・コンサートをプロデュースするなど、新たな取り組みも行いました。2015年4月24日に東宝ミュージックの代表取締役社長を退任しました。

岩瀬政雄は、そのキャリアを通して、日本の映画音楽、特に特撮映画音楽の発展に大きく貢献しました。彼の音楽プロデューサーとしての活動は、多くの人々に感動と興奮を与え、今なお多くのファンに支持されています。

主な参加作品としては、以下のような作品が挙げられます。

ゴジラシリーズ（『ゴジラvsビオランテ』以降）
モスラ
悪魔の手毬唄
嵐を呼ぶ男

これらの作品以外にも、数多くの映画音楽制作に携わっており、日本の映画音楽史において重要な役割を果たした人物であると言えるでしょう。

参考文献として、以下の書籍が挙げられます。

『平成ゴジラ大全 1984-1995』
『GODZILLA FINAL WARS』
富山省吾『ゴジラのマネジメント　プロデューサーとスタッフ25人の証言』
『ゴジラvsビオランテコンプリーション』
『ゴジラvsデストロイアコンプリーション』
『ゴジラvsキングギドラコンプリーション』

これらの書籍を通じて、岩瀬の業績やゴジラシリーズの制作秘話を深く知ることができます。

外部リンクとして、以下のリンクが提供されています。

岩瀬政雄 - 日本映画データベース
岩瀬政雄 - allcinema
岩瀬政雄 - KINENOTE
岩瀬政雄 - MOVIE WALKER PRESS

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