岩郷重力

岩郷重力（いわごう じゅうりょく）は、1960年8月12日生まれの日本のブックデザイナーであり、「WONDER WORKZ。」という名義でSFやミステリー作品を中心にブックデザインを手掛けています。本名は吉永和哉であり、日本推理作家協会の会員でもあります。

高知県土佐市で生まれ、高知市で育ちました。高知西高等学校時代には「高知SF研究会」を創設し、後の翻訳家となる大森望や細美遥子などが会員として在籍していました。

大阪芸術大学デザイン学科に進学後、漫画家の島本和彦と同じ下宿に住んでいました。島本の自伝的作品『アオイホノオ』に登場する下宿の先輩のモデルは、岩郷重力であったとされています。また、京大に進学していた大森望らと共に、関西海外SF研究会等に参加し、SFファンとしての活動も続けていました。

大学卒業後は、広告デザインの会社に勤務する傍ら、大森望の紹介により1989年からブックデザインの仕事を始めました。以降、早川書房や東京創元社などで、SF・ミステリーを中心に数多くの書籍のデザインを担当しています。SF・ミステリ界隈では著名なデザイナーとして知られています。

ブックデザインの仕事では、「岩郷重力 + Y.S」や「岩郷重力＋R.F.」など、共同担当者がいる名義も使用しています。

参考資料

* 『SFマガジン』2009年12月号、「特別対談 岩郷重力×大森望」（文庫デザイン1000冊達成記念）


岩郷重力は、日本のSF・ミステリー文学の発展に、ブックデザインという側面から貢献している人物と言えるでしょう。

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