岸本鷹幸

岸本 鷹幸（きしもと たかゆき）

岸本鷹幸は、1990年5月6日に青森県むつ市で生まれた陸上競技選手で、特に400mハードルを専門としている。現在、富士通に所属し、過去には2012年ロンドンオリンピックの日本代表に選出された。自己ベスト記録は48秒41で、これは日本歴代5位にあたる。

初期の経歴

青森県むつ市出身の岸本は、幼少期から自然に恵まれた環境で過ごした。夏は海水浴、冬はスキーを楽しむ中で、母親の勧めで小学4年生の時に陸上部に入部。中学時代は1110mハードルの選手として活動していたが、3年生の春に故障に見舞われ、記録を残せずに終わる。

高等学校に進学後、岸本は400mハードルに転向する。高校2年生の時にはインターハイに初出場し、国体少年Aでも2位入賞を果たし、日本ユース選手権では全国タイトルを獲得。また、高校3年生では日本ジュニア選手権、インターハイ、国体少年Aの3冠を達成し、彼の名が全国に広まるきっかけとなった。

大学生時代

法政大学に進学した岸本は、400mハードルの名指導者である苅部俊二の指導を受けながら成長を続ける。2009年には日本ジュニア選手権で49秒86のタイムを出し、連覇を達成。また、2011年には静岡国際で49秒27を記録し、世界選手権の参加A標準を突破した。

その年の大邱世界選手権ではセミファイナリストとなり、その後のユニバーシアードでも銀メダルを獲得するなど、徐々に国際大会でも存在感を発揮していく。2012年には、静岡国際で自己ベストを更新し、オリンピックの参加基準も達成する。

オリンピック出場

ロンドンオリンピックでは、期待が高まる中、左脚を負傷しながらも出場。しかし、準備不足と怪我の影響で組最下位に終わり、運が尽きた結果となった。この負傷はその後の競技生活にも影響を与えたが、彼は挑戦を続ける。

社会人時代と復活

2013年には富士通に入社し、さらに日本選手権では3連覇を達成。モスクワでの世界選手権でも再出場を果たすが、準決勝で敗退。しかし、彼はこの逆境からも力を引き出し、2014年にはアジア大会に出場し、銀メダルを獲得。さらに2015年には追加選手として世界選手権に選ばれるが、運に見放され、なかなか結果を残せずにいる。

2023年においても、岸本は困難な時期を乗り越え、陸上競技に専念し続けている。自然豊かな青森で育まれた精神力と努力の集大成が、これからの成果として実を結ぶことを期待したい。彼の歩みは、陸上競技界における数少ない挑戦者の一人として、多くの人々に感動を与え続けている。

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