島ぞうり

島ぞうりとは

島ぞうりとは、沖縄県で一般的に使用される安価なビーチサンダル、いわゆる「ゴムぞうり」に対する独自の呼び名です。特に宮古島や石垣島などの先島諸島では、「島サバ」と呼ばれることもあります。

特徴

一般的に、島ぞうりは鼻緒と底が同じ色で、足の裏が触れる面が白いものを指すことが多いです。このタイプのサンダルに文字や模様を彫刻したものが、特に「島ぞうり」と呼ばれることもあります。地域によっては、鼻緒と底が一体成形されたウレタン製のサンダル（いわゆる「ギョサン」）を指すこともあります。

近年、本土ではこのような安価なサンダルを目にする機会が減ったため、沖縄県を訪れて初めてその存在を知る若年層もいます。観光客向けのお店や、県外の沖縄物産店では、沖縄独自の商品として高額で販売されることもあります。

歴史

亜熱帯の沖縄地方では、ヤシやアダンなどの葉で編まれた草履が古くから日常的に使われていました。1950年代にゴムぞうりが発明され、沖縄でも流通し始めると爆発的に普及しました。

名前と愛着

沖縄県では、地元産の物や沖縄独自のものに「島」をつけて呼ぶ習慣があります（例：島豆腐、島らっきょう）。ゴムぞうり自体は沖縄県独特のものではありませんが、県民にとって最も身近で日常的な履物であることから「島ぞうり」と呼ばれるようになりました。

島ぞうりは、安価で涼しいため県民に広く愛用されています。フォーマルな場やスポーツをする時以外は、靴や靴下をほとんど履かない人も少なくありません。そのため、足の甲に鼻緒の形（V字型）の日焼け跡が残ることがよくあります。この日焼け跡を「Vサインはぞうり焼け」と自虐的に表現する人もいます。

その他の情報

島ぞうりは、沖縄県民の生活に深く根付いた、なくてはならない存在です。

関連情報

草履
下地勇 - 島ぞうりを題材にした「サバぬにゃーん」というヒット曲がある。

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