崇山祟

崇山祟（たかやま たたり）は、1975年4月7日に大阪府で生まれた日本の漫画家です。本名は館山克仁（たてやま かつひと）。彼の漫画家としてのキャリアは、10代の頃に別名義でギャグ漫画を描き始めたことに遡ります。しかし、思うようにいかず、音楽活動に一時的に専念。バンド解散後、再び漫画制作への情熱を抱き、「崇山祟」名義で活動を開始しました。当初は「ホラー漫画の真似事みたいな」作品を描いていましたが、これが後の彼の作風に繋がります。

2015年からは、自身のnoteで『恐怖の口が目女』の連載を開始。この作品は、同人誌として発表する予定でしたが、2016年に病気で長期入院したことが転機となります。入院中に「無地のノートとボールペンに筆ペン、マジック」を使い、毎日1ページずつ漫画を制作。この入院中の制作活動から、後に連載される『マキの家出』が誕生しました。崇山自身は、この作品を「肩の力が抜けた感じ」で、「自分を落ち着かせるための作品」と語っています。

2018年、『恐怖の口が目女』がリイド社から単行本として刊行され、初の商業作品となります。その後、2020年には『ミステリーボニータ』で『Gペンマジック のぞみとかなえ』のショート連載を開始。この作品は、2022年に連載を終え、遺作として2023年に単行本化されました。また、2022年からは『ボヘミア』で『マキの家出』と『塔のある街』の連載を開始。精力的に活動を続けていました。

崇山祟は、2023年5月15日に逝去されました。彼の妹がTwitterで公表し、多くのファンがその死を悼みました。崇山の作品は、ギャグ漫画からホラー漫画まで幅広いジャンルにわたり、独特の世界観とユーモアが魅力です。特に『恐怖の口が目女』は、その独特なキャラクターとストーリーで多くの読者を魅了しました。また、入院中に描かれた『マキの家出』は、彼の内面を反映した作品として、ファンから愛されています。

彼の作品リストには、noteで連載されていた『恐怖の口が目女』や、『ミステリーボニータ』で連載された『Gペンマジック のぞみとかなえ』、『ボヘミア』で連載されていた『マキの家出』と『塔のある街』などがあります。その他、読み切り作品として『カマドウマになった少年』、『いかさま』、『愛妻弁当』などがあり、書籍としては『恐怖の口が目女』、『シライサン 〜オカルト女子高生の青い春〜』（映画のコミカライズ）、そして遺作となった『Gペンマジック のぞみとかなえ』が刊行されています。また、イラストレーターとしても活動しており、『働きアリに花束を』の挿絵を手掛けています。

「館山克仁」名義での作品も存在し、1995年から1998年にかけて、漫画雑誌『GOMES』や『COMIC CUE』などに作品を掲載。これらの初期作品では、彼の漫画家としての実験的な側面を見ることができます。

また、トークイベント「リイドカフェ夏のホラー祭!!」や、展示イベント「ハロウィン 死の舞踏展」など、イベントにも積極的に参加していました。彼の作品は、その独特な世界観と作風で多くの読者を魅了し、漫画界に大きな足跡を残しました。

崇山祟の作品は、今後も多くの人々に読まれ、その魅力が語り継がれていくことでしょう。彼の遺した作品は、読者の心に深く刻まれ、永遠に愛されるでしょう。

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