嶋三喜夫

嶋 三喜夫（しま みきお）

嶋 三喜夫は、本名・島田 秋男として1947年4月4日に和歌山県で生まれた日本の演歌歌手です。

歌手への道のり

少年時代、ラジオから流れる三橋美智也氏の歌声、特に「おさげと花と地蔵さんと」に深い感銘を受けたことが、彼の歌手への道を志すきっかけとなりました。16歳でその夢を追い上京しますが、一度は志半ばで断念し、故郷へと戻ります。

しかし、歌手への情熱は消えることはありませんでした。29歳の時、彼は再び夢に向かって歩み始め、敬愛する三橋美智也氏の民謡教室の門を叩きます。そこで、三橋氏にとって最初で唯一の内弟子となり、以後15年もの長きにわたり、師事することになります。この期間、嶋氏は三橋氏の付き人として、音楽の道における多くの学びを得たと考えられます。

遅咲きのデビュー

師への内弟子入りから15年後の1996年、嶋氏は49歳という円熟期に、念願の歌手デビューを果たしました。この49歳でのデビューは、当時としては歌手の最高齢デビュー記録であり、後に大泉逸郎氏が57歳でデビューするまで、その記録は破られることはありませんでした。

主な楽曲

嶋三喜夫氏の音楽活動は、プライベート盤から始まり、その後メジャーデビューへと繋がりました。

夜汽車は走る（1996年9月） - デビューに先立つプライベート盤としてリリースされました。
山里しぐれ（1997年12月） - キングレコードからのメジャーデビューシングルです。当初は制作費わずか200万円、初回出荷700枚という控えめなスタートでしたが、その情感あふれる歌唱と楽曲が次第に評判を呼び、口コミなどで人気が拡大。最終的には1998年8月までに約5万枚を売り上げるヒットとなりました。
見かえり峠（1999年10月）
港のカナちゃん（2000年7月）
里がえり / 別れの港（2001年10月）
夕焼けわらべ（2002年10月）
母恋峠（2003年7月）
夜汽車は走る（2004年7月） - 1996年のプライベート盤とは異なる、改めて制作されたシングルです。
おふくろの海（2004年12月）
思い出の城下町（2007年4月） - ここまでキングレコードからのリリースで、この楽曲のみ本名の島田あきお名義で発表されました。
夕やけ慕情（2011年12月） - この楽曲から日本クラウンへと移籍しています。
ふるさとが聞こえる（2013年3月）
* 母はふるさと（2015年1月）

その他の活動

歌手活動以外にも、ハウス食品のCM「うまいっしょ」で声の出演を務めた経験があります。また、ラジオ番組「ウイークエンドバラエティ 日高晤郎ショー」には、不定期ながらゲストとして出演し、軽妙なトークを披露することもありました。

嶋三喜夫氏は、敬愛する師匠・三橋美智也氏のもとで長年研鑽を積み、遅咲きながらも自身の歌の世界を確立し、多くのファンに支持される演歌歌手です。

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