川口勇貴

川口勇貴（かわぐち ゆうき）氏は、日本の漫画界で活躍する漫画家です。熊本県を拠点に創作活動を行っており、そのキャリアは故郷の地で育まれました。

氏の経歴は、文徳高校を経て、崇城大学芸術学部美術学科の視覚芸術コースで専門的な学びを深めたことから始まります。大学在学中の2017年6月、その才能が早くも開花します。応募作『スケルトン・ボルト』が、集英社が主催する第1回JUMP新世界漫画賞において、準入選および超新星賞という栄誉ある評価を受けました。この時の審査員は、『ONE PIECE』の作者として知られる尾田栄一郎氏が務め、その高い評価は大きな注目を集めました。受賞作である『スケルトン・ボルト』は、同年11月24日に発売された『ジャンプGIGA』（集英社）2018 WINTER vol.1に掲載され、漫画家としてのプロデビューを果たしました。

2018年に崇城大学を卒業後も、氏は精力的に読み切り作品を発表し続けます。そして、2021年6月には、日本の少年漫画誌を代表する媒体の一つである『週刊少年ジャンプ』（集英社）の30号にて、『レッドフード』の連載を開始しました。この連載は同年49号まで続きました。連載終了後も、氏は読み切り作品などを手掛けながら新たな構想を練り、2025年5月からは、再び『週刊少年ジャンプ』の24号より、待望の新連載『灯火のオテル』をスタートさせる予定です。

川口氏は、漫画制作以外にも、様々な活動を展開しています。例えば、学習漫画誌『勉タメジャンプ』にて連載されている「ナゾトキ博士のヒラメキ遺跡探検記」では、文章を担当する駆村いと氏と共に、イラストレーションを手掛けています。

人物像としては、趣味や特技にLEGOを挙げており、その創造性は立体造形にも向けられているようです。また、愛読している漫画作品として、『ジョジョの奇妙な冒険』、『魔人探偵脳噛ネウロ』、『火ノ丸相撲』といった、個性的で力強い世界観を持つ作品を好むことを公言しています。

漫画家としての道のりにおいては、師事した経験も有しています。『僕のヒーローアカデミア』で知られる堀越耕平氏のもとでは、その制作にスタッフとして参加し、また、『逃げ上手の若君』を手掛ける松井優征氏にも師事し、『レッドフード』連載終了後に同氏の作品スタッフを務めた経験があります。これらの経験は、氏の作家性や技法に影響を与えていると考えられます。

以下に、これまでに発表された主な作品リストをまとめます。

作品リスト

連載

『レッドフード』（『週刊少年ジャンプ』2021年30号 - 49号）
『灯火のオテル』（『週刊少年ジャンプ』2025年24号 - ）

読み切り

『スケルトンボルト』（『ジャンプGIGA』2018 WINTER vol.1）
『荒野の悪魔』（『少年ジャンプGIGA』2019 WINTER vol.2）
『ふれないふたり』（『週刊少年ジャンプ』2019年42号掲載） - ラブコメ読み切り特集「Jラブコメ祭り！」企画作品。
『綺羅星のメリル』（『週刊少年ジャンプ』2020年3号掲載）
『ヤドカリの国』（『少年ジャンプ+』2020年5月9日配信） - 単行本『レッドフード』第2巻に併録。
『みゃくなし』（『週刊少年ジャンプ』2020年38号掲載） - 単行本『レッドフード』第2巻に併録。
『レッドフード』（『週刊少年ジャンプ』2020年42号掲載） - 単行本『レッドフード』第3巻に併録。連載版のプロトタイプ。
『なんで何田さん』（『週刊少年ジャンプ』2022年26号掲載）
『筋肉除霊』（『少年ジャンプGIGA』2023 WINTER掲載）

書籍

『レッドフード』全3巻（集英社 ジャンプ コミックス、2021年 - 2022年刊行）

その他

『ナゾトキ博士のヒラメキ遺跡探検記』（『勉タメジャンプ』2023 SPRING - 連載中） - イラスト担当。

川口勇貴氏は、新人賞での鮮烈なデビュー、週刊少年ジャンプでの連載、そして控える新連載と、着実にそのキャリアを築いています。今後の活躍が期待される漫画家の一人です。

外部リンクとして、氏の公式X（旧Twitter）アカウントがあります。
川口勇貴 (@kawaguchitw)

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