川島郁夫

川島 郁夫の経歴と業績

川島 郁夫（かわしま いくお）は、1953年5月生まれの日本の中国文学者で、特に中国近世文学の研究で知られています。彼は東京外国語大学で長年にわたって教育と研究に取り組み、その功績を認められて名誉教授に就任しました。

学歴

川島氏は1976年3月に東京外国語大学外国語学部中国語学科を卒業し、その後、1979年3月には東京大学文学部中国語中国文学専修課程を修了しました。さらなる研究を進めるため、川島氏は1982年に東京大学の大学院人文科学研究科で修士課程を修了し、1987年には博士課程に進学しましたが、修了前に退学しました。

教歴

1987年4月から川島氏は神田外語大学において講師として教壇に立ち、その後1992年には助教授に昇進しました。更に1998年には東京外国語大学外国語学部に助教授として転職し、2006年には同大学の教授に就任しました。2009年4月には、大学の構造改革に伴い、東京外国語大学総合国際学研究院の教授（言語文化部門・文化研究系）に配置換えとなり、2019年3月に定年退職するまでその職にありました。退職後も名誉教授として、教育界に貢献し続けています。

研究業績

川島氏の研究は、特に中国の近世文学における様々なテーマに焦点を当てており、いくつかの重要な業績があります。彼の論文「村樂堂劇注釈」は2007年に発表され、中国の俗文学に関する重要な研究として評価されています。また、「明清白話小説中の‘V+不得’」という論文では、中国語の文法や表現法に関する貴重な知見を提供しました。この研究は2003年に発表され、学術誌での掲載記事として広く引用されています。

さらに、1998年に発表した「元劇『金鳳釵』小考」では、元代における劇文学の一つである『金鳳釵』を題材にし、その文学的価値や背景について考察を行いました。これらの業績は、中国文学の理解を深めるための重要な基盤となっており、川島氏の貢献は今なお高く評価されています。

まとめ

川島郁夫は、日本における中国文学研究の第一人者の一人であり、彼の研究は専門家のみならず一般の読者にも貴重な知識を提供しています。東京外国語大学における彼の教育活動は、次世代の中国文学者たちにも大きな影響を与え続けています。

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