巣ごもり消費

巣ごもり消費について

巣ごもり消費とは、外出を控え、自宅で行う様々な消費活動を指します。インターネット通販や出前、オンラインゲーム、VOD（ヴィデオ・オン・デマンド）などのサービスを利用し、家庭の中で快適な時間を過ごす方法です。この動向は、特に近年の COVID-19の影響と経済情勢の変化により、注目を集めるようになりました。

巣ごもり消費の起源とリーマン・ショック

この用語は、2008年のリーマン・ショック以降から一般的に使われるようになりました。この大きな経済危機により、人々の消費行動が変わり、外出よりも自宅での消費活動に重きを置く傾向が強まりました。リーマン・ショックにより景気が低迷し、多くの消費者が節約を意識するようになったのです。この現象には、新型コロナウイルスの影響だけでなく、前年から続く燃料費の高騰や食品の安全性への不安も起因しています。たとえば、楽天は2008年に過去最高の営業利益471億円を記録し、その会員数も5000万人を突破するなど、巣ごもり消費はオンラインサービス市場の成長を後押ししました。

新型コロナウイルスによる影響

新型コロナウイルスの流行が始まってから、巣ごもり消費が一層顕著になりました。2020年の家計支出では、食品や家庭用品の割合が大きく増加し、一方で娯楽や外食、むしろ交通関連の支出は減少しました。この変化は、緊急事態宣言による外出自粛が一因となっており、ますます多くの人々が自宅での消費活動に頼るようになっています。

特に食料品では、冷凍食品や酒、インスタントラーメンといった商品の需要が急増し、前年同月比で大幅に売上を伸ばしています。また、加湿器や空気清浄機、さらにはゲームソフトといった冷暖房器具や娯楽に関する商品も、前年より高い需要が見られました。

年末年始の需要

巣ごもり消費における特徴的なトレンドの一つに年末年始があります。この期間は、特に御節料理の需要が高まります。新型コロナウイルスの流行以降、百貨店では御節料理の種類が増加しており、過去最多の商品が揃っています。これは自宅で過ごす時間が長くなることから、豊富な選択肢を求める消費者のニーズに応える形となっています。

まとめ

巣ごもり消費はここ数年で重要な消費の形態として定着しており、特に新型コロナウイルスの影響がその傾向を加速させています。将来的には、私たちの生活様式や消費行動がさらに変わっていく可能性があり、新たなトレンドが生まれるかもしれません。これからも、私たちの暮らしにどのような影響を与えるのか、注視していく必要があります。

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