巨人獣 (1958年の映画)

『巨人獣』（War of the Colossal Beast）

『巨人獣』は、1958年に公開されたアメリカのSF映画で、バート・I・ゴードンが製作、監督、脚本、特撮を手がけています。この作品は、1957年の『戦慄!プルトニウム人間』の続編として制作され、AIPが配給を行いました。

ストーリー概要

物語は、プルトニウム爆弾によって異常に巨大化したマニング中佐の悲劇的な運命を描いています。彼は陸軍の攻撃を受けてフーバーダムから落下し、消えたと思われていましたが、実はメキシコで生き延びていたのです。しかし、彼の身体は変わり果て、片目を失い、頭蓋骨が露出するなどの外見を持つようになり、もはや人間性を失ってしまっていました。

陸軍に捕まったマニングはアメリカに戻されますが、再び逃亡し、ロサンゼルスに現れます。彼の姉ジョイスは、彼を元に戻すために説得を試みるが、彼の心の中に潜む恐怖や絶望は深いものでした。

制作背景

『巨人獣』は前作に登場したキャラクターたちをほとんど引き継がなかったため、新たな視点で物語が展開されます。脚本のジョージ・ワーシング・イエーツは、過去の特撮作品にも携わっており、今回もバート・I・ゴードンの原案を基にした力強いストーリーを構築しました。マニング中佐役は、前作でのディーン・パーキンが演じており、彼の演技は特に注目されます。また、姉役としてサリー・フレイザーが出演し、物語に重要な役割を果たしています。

日本では1960年に劇場公開されましたが、当時は44分の短縮版でした。その後、1994年にノーカット版が上映され、当初の作品を楽しむことができる機会が提供されました。

キャスト

映画には、サリー・フレイザー演じるジョイス・マニングをはじめ、ロジャー・ペイスが演じるマーク・ベアード少佐、ディーン・パーキンのグレン・マニング中佐など、多彩な演者が登場します。また、ラス・ベンダーがカーマイケルを、チャールズ・スチュワートがハリス大尉役を務め、物語を一層引き立てています。

スタッフ

製作総指揮はサミュエル・Z・アーコフとジェームズ・H・ニコルソンが担当しており、撮影にはジャック・マータ、音楽にはアルバート・グラッサーが貢献しました。特にバート・I・ゴードンの多才な手腕によって、視覚的に強いインパクトを与えた作品となっています。

この映画は、当時の特撮映画において抜群の存在感を放っており、今なおSF映画ファンに愛され続けています。そのエモーショナルなストーリーや視覚効果は、時代を超えて多くの人々に影響を与えています。

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