巽悟朗

巽 悟朗（たつみ ごろう）の生涯と業績

巽悟朗は1935年7月18日に大阪市船場に生まれました。彼は同志社高等学校を経て、同志社大学経済学部を卒業し、学生時代はアメリカンフットボール選手として活躍し、応援団長としても名を馳せました。このような多彩な活動が、彼の人生に対する情熱とリーダーシップの資質を養うことに繋がったと考えられます。

大学卒業後、巽は山源証券（後のヤマゲン証券、現・マディソン証券）に入社し、証券業界でのキャリアをスタートさせます。1961年、彼はわずか25歳で光世証券を創業し、以降、同社を着実に成長させていきました。その努力の結果、光世証券は一代で東京証券取引所の一部上場企業に成長を遂げました。彼の経営手腕が評価され、金融業界における重要人物としての地位を確立していきます。

2000年には大阪証券取引所の理事長に就任し、翌年には初代社長に就任しました。このポジションで、巽はナスダック・ジャパン市場（現・新ジャスダック市場）の創設に尽力しました。彼は、新しい市場の必要性を感じており、より多くの企業が資金を調達できる場を提供することを使命としました。彼のビジョンにより、大阪証券取引所は取引の活性化と新たな投資機会の創出に寄与しました。

彼の家族もビジネスの道を踏んでおり、長男の大介は現在光世証券の社長を務めています。このことは、巽家が証券業界において重なる影響を持ち続けていることを示しています。

彼の業績が評価され、巽は1996年に藍綬褒章を受賞しました。さらに、2004年には没後に正五位・旭日中綬章が授与され、その貢献が称えられています。巽悟朗は2003年12月23日に逝去しましたが、彼の築いた業績や金融界への影響力は今もなお多くの人々に語り継がれています。

巽悟朗の人生は、経済界での成功を収めた例として、多くの若者にとってインスピレーションとなることでしょう。彼の挑戦的な精神、革新への探究心、そして経済の発展に寄与する姿勢は、現代のビジネスパーソンにも大いに学ぶべきものがあります。彼の名前は、今後も日本の証券業界の歴史において、重要な位置を占め続けることでしょう。

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