市村萬次郎 (2代目)

二代目市村萬次郎について

二代目市村萬次郎（にだいめ いちむら まんじろう）は、1949年12月23日に東京で生まれた日本の著名な歌舞伎役者および俳優です。彼の屋号は橘屋で、定紋は根上がり橘、替紋は渦巻となっています。本名は市村徳昭で、暁星高等学校を卒業しました。

彼は、十七代目市村羽左衛門の次男として生まれ、兄には坂東楽善（八代目坂東彦三郎）が、弟には四代目河原崎権十郎、さらには六代目市村竹松と市村光という子供たちがいます。市村萬次郎は特に女形として知られており、行儀の良い演技スタイルが特徴です。

市村萬次郎は1979年、1987年、1988年にそれぞれ中国、ソ連、韓国で公演を行い、海外での活動にも意欲的です。また、外国人向けの歌舞伎教室を開催し、インターネットを利用して歌舞伎の啓蒙活動を展開しています。こうした努力により、歌舞伎の魅力を広めるための多くの取り組みを行ってきました。

彼の功績に対しては、1982年と1984年に国立劇場奨励賞、1992年と1994年には国立劇場優秀賞を受賞しています。さらに、2001年には外務大臣表彰を受けるなど、多くの栄誉に輝いています。映画やテレビドラマにも多く出演しており、映画『大日本帝国』および『ザ・マジックアワー』をはじめとする作品で活躍しています。特に『大日本帝国』と、テレビドラマ『歴史の涙』では昭和天皇役を2度演じました。

市村萬次郎の華やかなキャリアは、彼の初舞台に始まります。1955年10月、歌舞伎座で「土蜘」の石神役として初めて舞台に立ちました。1972年5月には歌舞伎座で「暫」照葉と「助六」福山にて二代目市村萬次郎を襲名し、同時に名題に昇進しました。

さらに1974年には重要無形文化財に認定され、伝統歌舞伎保存会の会員となることで、伝統芸能の保存にも貢献しています。2007年5月には、歌舞伎座で父である十七代目市村羽左衛門の七回忌追善狂言『女暫』において主人公の巴御前を演じ、その演技のクオリティを再確認されました。

市村萬次郎の今までの活動は、彼自身の芸術性だけでなく、日本の伝統芸能である歌舞伎の普及にも貢献するものであり、彼のさらなる活躍が期待されます。

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