幌平橋

幌平橋（ほろひらばし）

幌平橋は、札幌市の豊平川に架かる橋であり、米里行啓通と白石中の島通を結ぶ市道幌平橋通線の一部を担っています。この橋の特徴は、豊平川下流側の歩道が広く取られている点です。アーチ橋部分には実際に上ることができ、景観を楽しむことができます。

ポートランド広場

歩道橋部分は、「PORTLAND SQUARE（ポートランド広場）」と名付けられています。これは、札幌市と姉妹都市であるポートランド市との姉妹都市提携35周年を記念したものです。広場には、ポートランド在住の金属彫刻家リー・ケリー氏が手がけた彫刻が寄贈され、設置されています。

歴史

幌平橋の歴史は、1927年（昭和2年）に遡ります。当時、江別の北海道議会議員であった河合才一郎氏が私財を投じ、全長159m、幅5mの木橋を建設しました。この橋は、札幌市と豊平町（現在の豊平区など）を結ぶ役割を果たし、「幌平橋」と名付けられました。豊平橋よりも上流に初めて架けられた橋であり、個人が架けた橋としては当時日本一の規模であったと言われています。

1937年（昭和12年）には、北海道によって新たに木橋が架け替えられました。さらに、1954年（昭和29年）6月26日には、全長150.7m、幅7.5mの7径間連続のゲルバー橋（トラス橋）が開通しました。この日、新しい藻岩橋も同時に開通しています。建設当時、設計上の余地を残したまま歩道は設置されませんでしたが、1966年（昭和41年）と1970年（昭和45年）の2回に渡って歩道を架ける工事が行われました。

その後、交通量の増加と橋の老朽化が深刻化し、1978年（昭和53年）8月には床版コンクリートに直径約1mのくぼみができ、中心部に約10cmの穴が開くという事故が発生しました。この事態を受け、床版の鉄筋量を増加させるなどの対策を講じ、スパイクタイヤによるアスファルトの摩耗をできる限り防ぐため、コンクリートに鋼線を入れたスチールファイバーコンクリートを採用するなどの工事を昼夜兼で行い、9月に復旧させました。

現在の橋は1995年（平成7年）10月に完成したものです。この橋は、映画『ガメラ2 レギオン襲来』（1996年公開）のロケ地としても使用されました。

周辺

幌平橋の周辺には、豊平川緑地が広がっています。豊平川の両岸に位置し、市民の憩いの場となっています。

参考文献

[札幌市]]教育委員会 編『豊平川』 さっぽろ文庫4巻。[https://www.city.sapporo.jp/kobunshokan/kankobutsu/bunko/。
[札幌市]]教育委員会 編『札幌の橋』 さっぽろ文庫8巻。[https://www.city.sapporo.jp/kobunshokan/kankobutsu/bunko/。

関連項目

日本の橋一覧

外部リンク

札幌市 City of Sapporo

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