幌馬車 (1950年の映画)

幌馬車 (1950年の映画)

『幌馬車』（原題: Wagon Master）は、1950年に公開されたアメリカ映画であり、巨匠ジョン・フォードが監督を務めた作品です。本作は、彼の代表作の一つである「騎兵隊三部作」の第二作『黄色いリボン』の興行収入を基に製作費が捻出されたという背景を持っています。

概要

ジョン・フォード監督作品としては、比較的規模が小さく、地味な印象を受けるかもしれませんが、その分、人間ドラマに焦点が当てられた作品となっています。これまで脇役として活躍してきたベン・ジョンソンが、初めて主演を務めた作品としても知られています。幌馬車隊の旅路を、ジョン・フォードならではの詩情豊かな映像で描き出しています。

キャスト

ベン・ジョンソン
ハリー・ケリー・Jr.
ワード・ボンド
ジョアン・ドルー

スタッフ

製作: メリアン・C・クーパー、ジョン・フォード
監督: ジョン・フォード
脚本: フランク・S・ニュージェント
原作: ジョン・フォード
撮影: バート・グレノン
美術: ジェームズ・バセヴィ
音楽: リチャード・ヘイグマン
編集: ジャック・マレー

作品解説

『幌馬車』は、開拓時代のアメリカを舞台に、モルモン教徒の一団が新たな定住地を求めて幌馬車隊を組み、荒野を旅する姿を描いています。彼らは、厳しい自然環境や、略奪を働く悪党集団、原住民との衝突など、様々な困難に直面しながらも、希望を胸に旅を続けます。ジョン・フォードは、幌馬車隊の人間模様を丁寧に描き出し、人間の強さ、勇気、そして連帯感を浮き彫りにしています。

ベン・ジョンソンが演じるのは、幌馬車隊を率いる若いカウボーイです。彼は、正義感が強く、勇敢な青年であり、幌馬車隊の人々から信頼されています。彼は、様々な困難に立ち向かいながら、幌馬車隊を無事に目的地まで導こうとします。ジョン・フォードは、ベン・ジョンソンの魅力を最大限に引き出し、彼の代表作の一つとなる名演を生み出しました。

評価

『幌馬車』は、公開当時、批評家から高い評価を受けました。ジョン・フォードの演出、ベン・ジョンソンの演技、そして、美しい映像が絶賛されました。また、本作は、西部劇の新たな可能性を切り開いた作品としても評価されています。それまでの西部劇は、派手なアクションや銃撃戦が中心でしたが、『幌馬車』は、人間ドラマに重点を置き、西部劇の新たな魅力を引き出しました。

外部リンク

幌馬車 - allcinema
幌馬車 - KINENOTE
Wagon Master - オールムービー（英語）
Wagon Master - IMDb（英語）

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