平地勲

平地勲：女性美を追求した写真家

平地勲は、1945年東京都に生まれ、日本大学芸術学部写真学科を中退後、写真家としての道を歩み始めました。彼は、女性芸能人の写真集を数多く刊行し、その作品を通して、被写体の美しさや個性を引き出すことに情熱を注ぎました。

多彩な被写体と表現

平地勲の作品は、アイドルから女優まで、幅広いジャンルの女性芸能人を被写体としています。彼の写真は、単なるポートレートにとどまらず、被写体の内面や感情までも表現しようとする意欲が感じられます。初期の作品には、池上季実子や浅野温子など、当時の人気女優を捉えた写真集があります。これらの作品は、彼女たちの若々しさや美しさを鮮やかに切り取っており、時代を象徴する記録としても価値があります。

1980年代後半から1990年代にかけては、秋元ともみ、田中こずえ、藤本聖名子など、新たな才能を発掘し、写真集として世に送り出しました。これらの写真集は、彼女たちの魅力を最大限に引き出すとともに、平地勲自身の写真家としての力量を示すものとなりました。

スコラとの関わり

平地勲は、スコラという出版社から多くの写真集を刊行しています。スコラは、1980年代から1990年代にかけて、グラビア写真集を数多く出版し、時代の先端を走っていました。平地勲の作品も、スコラの誌面を飾り、多くの読者の目に触れることとなりました。

2000年以降の活動

2000年以降も、平地勲は精力的に活動を続け、酒井若菜、田原あゆみなど、新たな世代の女性たちの写真集を手がけました。また、根本はるみの写真集「Nemoブラ―根本はるみ」や、福島和可菜の写真集「BS-美しき戦士 福島和可菜写真集」など、話題性のある作品も発表しています。

写真集以外の活動

平地勲は、写真集の制作以外にも、様々な分野で活動しています。俵万智の紀行文集『九十八の旅物語』や『ちいさい旅みーつけた』では、写真を担当し、文章の世界観を豊かに表現しています。また、植田実の建築に関する書籍や、金子國義の世界を紹介する書籍など、幅広いジャンルの書籍で写真を手がけています。

平地勲作品展

2010年には、JCIIフォトサロンにて「温泉芸者 信州別所温泉 平地勲作品展」が開催されました。この作品展では、平地勲が長年にわたり撮りためてきた、信州別所温泉の芸者たちの写真が展示され、多くの人々を魅了しました。

平地勲は、写真家として、常に時代の変化を敏感に捉え、新たな表現に挑戦し続けています。彼の作品は、時代を映す鏡として、また、女性美を追求する芸術として、これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。

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